ヤフオク!でブックオフの中古本が買える・Yahoo! JAPANとブックオフが資本・業務提携

2014/04/25 07:00

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リユース革命ヤフーとブックオフコーポレーションは2014年4月24日、ブックオフが第三者割当をYahoo! JAPANに対して実施することにより、資本・業務提携契約を実施すると発表した。これによりYahoo! JAPANはブックオフの株式を約40%有する筆頭株主となる。またブックオフの業績が一定基準を超えた場合に行使される新株予約権付社債も同時に割り当て、これがすべて行使されるとYahoo! JAPANのブックオフ議決権保有比率は43.22%にまで上昇する。今回の資本・業務提携では、ヤフー上のネット上店舗「ヤフオク!」(旧Yahoo!オークション)と、ブックオフのリアル店舗チェーン店の連動性が実施されることとなり、すでに同日「ヤフオク!」でブックオフの中古本やCD・ゲームソフトなどの販売が開始されている(【発表リリース:Yahoo! JAPANとブックオフが資本・業務提携】)。



↑ 今回の提携に関する解説動画(公式)。【直接リンクはこちら:リユース革命 リユースをあたりまえに!】

↑ 提携コンセプト(プロモーションページから)
↑ 提携コンセプト(プロモーションページから)

今回の提携は、インターネット上で中古市場を創生し日本最大のオークションサイトを展開している「ヤフオク!」と、実店舗でリユース市場をけん引する「ブックオフ」が手を結ぶことで、中古市場の活性化と便宜性の向上、市場そのものの拡大化を図る目論見のもとに行われている。具体的な施策としては次の通り。
  • 「ヤフオク!」がブックオフチェーン店全店のマーケットプレイスになる
  •  ブックオフで買い取った商品が「ヤフオク!」でも販売される。まずブックオフの中古本を「ヤフオク!」でも展開するところから始まる。これにより「ヤフオク!」の中古本取扱数は現行の200万冊から2016年度までに1000万冊を目指すこととなる。また今後CD、DVD、ゲームソフトなどにも領域を広げる。

  • ブックオフ全店が「ヤフオク!」のリアル拠点に
  •  ブックオフ店舗内に「総合買取受付窓口」を7月に設置。買取対象品をホビー、アパレル、ブランド品、雑貨などまで広げ、これらの商品を「ヤフオク!」に出品する。また携帯電話の買取も強化し、これも「ヤフオク!」で販売していく。

  • リユースセンターの開設(予定)
  •  2015年度をめどにリユースセンターを開設し、ブックオフ店舗で買い取られ「ヤフオク!」で販売される商品の一部をセンターに集約し、リアル店舗とネットオークションとの連動性をサポートする仕組みを支える。
ブックオフではリユース事業は比較的堅調に推移しているものの、本業となる中古本事業は出版業界全体の不調とデジタル化の浸透、紙媒体需要の変化に伴い、不調が続いている。今回の提携はリアルとネットとの融合により市場を飛躍的に拡大してスケールメリットを確保すると共に、「ヤフオク!」とブックオフ双方の弱点を補完しうる、非常に興味深い内容といえる。

両社の提携内容が具体化して実働されるに及び、どのような便益が利用者にもたらされるのか、さらにはリユース市場はもちろんだが、関連する周辺市場(例えば出版業界やアマゾンなどのネットショッピングサービス)にいかなる影響が生じるのか、色々と注意深くその動向を見守りたいところではある。


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