「性能が低下しています」「スパイウェアを探知しました」「クラッシュ寸前です」「エラー 直ちに削除」警告表示広告に要注意・国民生活センターが注意喚起

2014/04/29 09:00

リスク煽動広告国民生活センターは2014年4月24日、パソコンを操作中に性能の低下や危険を知らせるメッセージが表示されて不安になり、その広告を介してセキュリティーソフトや性能アップをうたうソフトなどをダウンロード購入してしまったが、解約したいとする相談が増加しているとして、注意喚起を行った。購入者による平均契約購入金額は約6000円。同センターではこれまでに同様のトラブルも含めて注意喚起をしてきたが、「パソコンに突然表示される警告表示などは、パソコンの現状を本当に表示しているものとは限らず、利用者を不安にさせてソフト購入手続きに誘導する広告の可能性もある」とし、相談件数が急増していることを受け、再度注意を呼び掛けている(【発表リリース:突然現れるパソコンの警告表示をすぐにクリックしないこと!-その表示は、有料ソフトウエアの広告かもしれません-】)。

↑ 警告ウィンドウを装い不安を煽りソフトのダウンロード購入を誘導する広告事例
↑ 警告ウィンドウを装い不安を煽りソフトのダウンロード購入を誘導する広告事例

今回の発表資料によればパソコンを操作中に、そのパソコンの危険などを知らせる警告表示が画面上に現れて不安を覚え、そのメッセージに従ってセキュリティーソフトやパソコンの性能を改善するソフトなどをインターネット経由でダウンロード購入したが、購入後も同じ警告が出たり、勝手に自動更新購入手続きがなされていたり、単なる広告で表示されていたリスクは無かったことに気が付いたなどを理由に、解約したいという相談が増加している。

↑ 警告表示をきっかけにネットでソフトをダウンロードしたなどの相談件数推移(2013年度はまだ未了の時点における暫定件数)
↑ 警告表示をきっかけにネットでソフトをダウンロードしたなどの相談件数推移(2013年度はまだ未了の時点における暫定件数)

具体事例としては「パソコンの画面に出た「危険」という文字に惑わされてソフトをクレジットカードで購入したが、同様の詐称事象を見聞きして不安になった」「ソフトを購入後も、パソコンに同じ警告表示が出て、クリックすると再び購入を求められた。不審だ」「無料ソフトをダウンロードすると、有料の表示が出た。パソコンを起動するたびに同じ有料警告メッセージが出る」「解約の電話をして初めて、海外から購入したと気付いた。英語で話されて解約が出来ない。でも解約したい」「大手のパソコンの会社のようなマークが表示されたので信用した。しかし自動更新した覚えがないのに自動更新なので支払ってほしいと請求を受けた」などが挙げられている。

問題点として挙げられるのは、シニア層に代表されるパソコンに不慣れな人が対象者の多くであること、画面上にパソコンのトラブルやリスクを表示させて利用者の不安をあおる広告であること、さまざまな購入画面を駆使して誘導していること、中には超大手のパソコン企業に類似したマークを使っていたり同社から許諾を受けた販売店であることを表して信頼させたり、購入後は英語など日本語以外の対応を求められるなど。いずれも利用者による錯誤を容易に誘導したり、解約しにくい仕組みを用意して継続して搾取させられる仕組みがとられている。

国民生活センター側では一連の広告やその類の表示に関して、

・パソコン画面に突然警告表示が出ても、信頼できる表示かどうかわからない場合にはクリックしない(大体は単なる広告である)。自分のパソコンに元から組み込んでいるいるソフト以外の警告表示が出て、新たなソフトを購入させる画面になる場合は広告でしかない

・日本語で問い合わせができる窓口の有無も購入の1つの基準。複数のソフトを比較検討して購入すること

・パソコンの危険な状態を回避するために、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の情報セキュリティ安心相談窓口のホームページ(http://www.ipa.go.jp/security/anshin/)で情報収集

・クレジットカード番号の入力前に料金や有効期間(契約更新の有無)等を確認する

・何かトラブルに遭遇したら消費生活センターに相談

などの対策を呈している。

今件リリースで気になるのは、国民生活センターの同様のリリースにありがちな「業界団体や事業者への要請・要望」的な文面が見られないこと。該当の問題ソフト販売元と直接契約を交わして広告を掲載している事例は少数で、むしろ広告配信サービス・業者などを介し、広告を設置している場合がほとんど。そしてサイトやブログの持ち主自身も、一連の問題広告表示を意図的・積極的に行うという事例はごく少数でしかない(サイトそのものの信頼性に関わる問題となるからだ)。

法的な問題や管理が難しいなどの問題もあるかもしれないが、今件指摘されているような初心者の錯誤を容易に誘導する、詐称と指摘されても否定が難しいような広告の展開は、他の通常な広告も含めた広告全体への不信感をあおり、配信している広告サービスや関連する(今件ならば環境改善、スパイウェア探知などのセキュリティ関連ソフト)ソフト全体への信頼性を失墜させる。「これ位すぐに嘘だと分かるだろう」との反論もあるかもしれないが、それは実情を知った上での反応であり、初心者にはそれすら分からない。また昨今では類似スタイルの、スマートフォンにおける広告も確認されており、今後早急な対応が求められる。

広告の配信取りまとめを行う業者には十分な配慮と良心のもと、事業展開を行ってほしいものである。


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