「5億円・消費税増税対策の給付金が当選しました」は詐欺です…財務省が注意喚起

2014/04/30 09:30

このエントリーをはてなブックマークに追加
詐欺メール財務省は2014年4月18日、官公庁を装って消費税率引上げによる景気冷え込みへの対策として、給付金の展開を実施しその給付金5億円が当選し、振り込みのための銀行口座などの個人情報を求める内容の詐称電子メールが届いたとの情報が寄せられたことを明らかにした。同省ではそのような対策は実施されていないこと、電子メールも合わせそのような給付公知はしていないことを明らかにすると共に、詐欺などを狙ったものであるとして注意を呼び掛けている(【発表リリース:消費税増税対策の給付金が当選したとのメールにご注意ください】)。


2014年4月からの消費税率改定に伴い、「臨時福祉給付金」「子育て世帯臨時特例給付金」「すまい給付金」の給付制度が実施されている。これはそれぞれ【臨時福祉給付金:厚生労働省】【子育て世帯臨時特例給付金:厚生労働省】【すまい給付金:国土交通省】にある通りで、一定条件を満たしていれば、給付金を受けられるというもの。例えば「臨時福祉給付金」は平成26年度分の市町村民税(均等割)が課税されていない人(例外有り)に対し、一人に付き1万円(1回のみ)が支給される。

これに便乗する形で、官公庁の名を騙り、消費税率引上げの対策の一環として高額給付金の抽選による配布が行われているとし(今件発表内容では5億円)、その給付を行うための銀行口座などの個人情報を求める詐称内容を持つ電子メールが送付される事態が発生している。財務省側では、官公庁においては消費税増税対策の給付金を抽選により給付するということはなく、また電子メールでの個人情報の問い合わせも当然ないとして、今件のような注意を呼びかけることとなった。

財務省の名を使った詐称問題では、これ以外にも同省の名前などを不正に使った団体によるダイレクトメール(例えば「財務省管轄支局訴訟管理事務局」「財務局認可法人日本国民総合管理局」など。これらは財務省とは無関係)、財務局や財務省主税局職員をかたる不審電話、架空証書を用いた詐欺行為、偽造した財務局の印章を用いた文書による詐欺行為、さらには国有地の購入に関する取引話や貸付料の振り込みを促す不審な電話などの事案があり、いずれにおいても注意喚起がなされている。

仕組みとしてはいわゆる「振り込め詐欺」「母さん助けて詐欺」さらには「ロト6詐欺」などと同様で、世間一般に話題として登っている話を巧みに使い本物っぽさを装い、誘惑をするというもの。よくあるパターンの詐称における、消費税率引上げに便乗した形ともいえる(消費税便乗詐欺とも呼ぶべきか)。また今件ではあるいは「そんな話は初耳」という反応に対し「極秘裏に行われている」「当選が暴露されると騒ぎになるので内密に」という形で「あなただけ」「特別に」と切り替えし、優越感を悪用する可能性もある。いずれにせよ、くれぐれも注意してほしい。


■関連記事:
【こりゃ巧妙だな…ロト6詐欺に注意、みずほ銀行が注意喚起】
【海外からの「当選金獲得。つきましては…」にご注意を】
【「母さん助けて詐欺」の名称は適切か否か、データを確認してみる】
【「振り込め詐欺」の新名称「母さん助けて詐欺」などに決定…警視庁発表】
【「返金します」「未納料金があります」怪しげな電話・ショートメールにドコモが注意呼びかけ】

このエントリーをはてなブックマークに追加

スポンサードリンク


関連記事


▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2020 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー