約7割のプラ原料削減・ファミマの弁当のフィルムが全体包みから結合部分のみの包みに
2014/09/17 07:55



↑ お弁当容器のサイドシュリンク化
コンビニの日配食品の多く、米飯類やパスタ、焼きそばなどのめん類では、全体をフィルムカバーで包み込む「フルシュリンク」方式が用いられている。今回ファミリーマートでは今年の2月から実験を行い、配送時や陳列時の安定性などにも考慮し、容器やフタの部分の形にも工夫を施した上で、サイドシュリンクの本格導入を実施することとなった。
サイドシュリンクとは言葉の通り、全体(フル)を丸ごと包み込む(シュリンク)のではなく、サイド(側面)のみを包む様式。ラップからフィルムに貼りつけ素材を変更しているが、貼り付け部分が小さくなるため、プラスチック原料を従来様式から7割ほど削減できる。またフタと容器の結合部分すべてがフィルムで覆われるため、単純なテープ止めと比べて高い遮断性が得られるのもポイント。
フルシュリンクではべりっと全体部分を引きはがすように取り除く必要があったが、サイドシュリンク方式の場合は結合部分を1回切るだけでフィルムを開封できるため、開ける工程で難儀することが無く、老若男女にも優しい設計となる。またラップで包まれる部分が側面のみとなることから、お弁当の中身がより一層見えやすくなるのもメリット。今件サイドシュリンク化は、関東地方のファミリーマート約200店舗から開始し、2014年度には一部地域・店舗をのぞいた全店での導入となる。
またサイドシュリンク化に合わせ、容器そのものもいくつかの改善点が施される。

↑ 蒸気が抜ける構造の容器開発も今回の変更点の一つ
例えばフタと容器に凹凸をつけて商品の配送時や店頭での陳列時に安定性を確保したり、電子レンジでの加熱時間が長いチルド温度帯商品については、容器の角から蒸気が抜ける容器構造を開発、導入することで、容器そのものの変形を防止。また容器の色を白・黒・透明などに集約し、統一感を持たせることになる。
これらの変更は、特にシュリンク部分はコストダウンも図れることになるが、それ以上に商品の見やすさ向上や開ける際の手間が軽減できるという点で、嬉しいところがある。開けやすさの説明では「女性やシニア世代にも開けやすい設計に」と明記されており、コンビニの日配食品の需要が幅広い層に拡大していることを、改めて認識させある。
ちょっとした気配りが嬉しい今回の変更点、ファミリーマートのお弁当などを愛食している人には、じきに目に留まり、気が付くことになるだろう。
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