ローソンもドーナツ販売本格参入、専用什器で6種類・各100円で展開
2015/04/17 15:23



↑ ドーナツの専用什器。価格はすべて100円(税込)で統一されているため、表示もシンプル
大手コンビニでは雑誌やたばこの需要減退に伴い、新たな集客アイテムの展開を模索している。その中でも昨今その本命として成功を収めつつあるのが、スタンドコーヒー(ドリップコーヒー)。コーヒーの需要を大いに喚起させると共に、合わせて食するチョコレートや粉物系のお菓子の需要も底上げされる形となった。
さらに相乗効果を狙うため、コンビニ各社とも試験導入と運用を実施していたドーナツの専門化に関し、セブン-イレブンが昨年広域展開をスタートし、こちらもヒットを果たしている。ファミリーマートも先日からドーナツをブランド化する形で持ち上げ、ベーカリーの中でも特別扱いをはじめている。
ローソンでも以前から試験的に、セブン-イレブン同様にカウンター上に専用什器を配する形での販売を実施していたが、今回これを正式に導入・全国に展開することを決定した。現在約600店舗の導入数について、今年8月までに約8000店舗を目指すとのこと。
販売するドーナツの種類は全部で6種類。オールドファッションドーナツチョコ、モッチリングショコラ、モッチリングいちご、シュガードーナツの4種類は工場から納品される定番メニューで、こちらは以前からベーカリーコーナーに袋詰めで売られているのと同質のものと考えられる。またハワイアンドーナツプレーンとハワイアンドーナツチョコレートは各店舗のフライヤー(油で揚げる調理器具)で直接揚げるタイプ。価格はすべて1つ100円(税込)。一部店舗ではこのハワイアンドーナツのみが他のフライ系アイテムと共に試験販売されていた。

↑ 専用什器内で販売されるドーナツ6種類。オールドファッションドーナツチョコ、モッチリングショコラ、モッチリングいちご、シュガードーナツ、ハワイアンドーナツプレーン、ハワイアンドーナツチョコレート
またこれに合わせ、同社のコーヒーブランド「マチカフェ」のうち女性の需要が大きい「カフェオレ」に用いるコーヒー豆をレインフォレスト・アライアンス認証を受けた農園産100%に、ミルクを北海道・岩手県産などの生乳100%を特別製法で仕上げたオリジナルミルクに切り替えて品質向上を図り、さらに価格をM・L・アイスそれぞれ30円ずつ値を下げ、150円・180円・150円(税込)とする(4月28日から)。
今回のローソンにおけるドーナツ販売の本格参入は、もちろんスタンドコーヒーとの相乗効果を図ったものだが、大手他コンビニの先行発売に伴い「コンビニでコーヒーとドーナツ」という購入スタイルがある程度世間一般に認知浸透したことも大きな理由と考えられる。一方、従業員の負担は大きくなるが、ついで買いの効果が高まるカウンター設置の専用什器における販売に加え、全ドーナツの単価を100円に統一したことで購入時の煩雑さをクリアし、さらに店舗内で直接揚げる・他のコンビニやドーナツ専門店では見られないハワイアンドーナツ2種の展開で独自性を打ち出すなど、注目すべき姿勢も見受けられる。
その上、同社のベーカリーブランド「実りベーカリー」では「チョコクロワッサンリング」「フレンチクルーラー(カスタード&ホイップ)」「大きなデニッシュドーナツ」なども引き続き発売されている。これらは単価が100円を超えていたり、サイズが他のドーナツとは異なることから、あえて線引きをすることで、専用什器販売における雑多さを軽減したものとも考えられる。
今回のローソンのドーナツ本格参入に伴い、コンビニ大手三社すべてが、カウンターコーヒーとの付け合せ的アイテムとしてドーナツを全面展開することとなった。後発組となるローソンの実導入の際の動向はもちろんだが、先行するセブン-イレブンなどの動きも気になるところだ。
■関連記事:
【ローソンのドーナツ本格参入の話、動画があった】
【全部で12種類、チュロッキーもあるよ・ファミマのドーナツ群「FAMIMA CAFE DONUT(ファミマ カフェ ドーナツ)」として展開開始】
【セブン-イレブンのレジ横ドーナツ「セブンカフェ ドーナツ」正式発表、来年8月末までに全国展開へ】

スポンサードリンク
関連記事