総務省、国勢調査でインターネット回答方式を一部試験導入へ

2009/11/26 07:23

統計イメージ総務省統計局は2009年11月25日、2010年10月1日に行われる国勢調査に関する新たな取り組みについて、その概要「平成22年国勢調査の実施に向けて(2)-漏れなく正確な回答をいただくための新たな取組-」を公開した。それによると、調査票の封入提出方式を全面的に導入し、郵送提出方式の導入を選択肢として設ける他に、モデル地域においてはインターネットによる回答方式が選べるようになることが明らかになった。数多くのリスクもあるが、メリットも多いことから、今回の国勢調査では一部のモデル地域で先行的に行うとのことである(【発表リリースページ】)。

国勢調査は5年おきに日本国に住んでいるすべての人を対象とする、国の最も基本的な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするためのもの。今度は来年の10月1日に実施される。これにあたり統計局では

・すべての世帯から漏れや重複なく正確な回答を得ること
・調査票の記入及び提出がしやすい調査方法とすること
・国と地方公共団体の密接な連携を通じて円滑に調査を実施すること
・調査の円滑な実施のために関係される多くの方々の協力を得ること
・限られた人的体制と予算を有効に活用すること

の目標を立て、それに伴い3つの新たな調査方法を導入することになった。具体的には

・調査票の封入提出方式の全面導入
 ……前回好評だったため。
・調査票の郵送提出方式の導入
 ……単身世帯や共働き世帯などの増加で、不在の人が増えたため。ただし基本は調査票の配布に変わりは無い。居住実態の確認もあるため。
・モデル地域におけるインターネット回答方式の導入
 ……一部のモデル地域(インターネットの普及率が高く、インターネットになじみやすい若年単身世帯や共働き世帯の多い地域の中から、国から支援を行いやすい地理的な要素も加味して選定する予定)において、インターネットによる回答方式も選べることにする。

の3項目を挙げている。

特に注目されるのは3つ目の「インターネット回答方式の導入」。リリースによると、インターネット回答方式は、利便性が高く、また、入力された回答がコンピュータ上で即時にチェックできることから正確性の向上にも役立つものとしつつ、システム・ダウンのリスク対策やパスワードの厳格な管理など、紙の調査票には無い課題もたくさんあると認識。その上で未経験の課題も多いため、インターネット回答方式をいきなり全国規模で導入すると予見できないトラブルが発生するリスクもあることから、今回は一部地域でのモデル導入を決めたとのこと。

官公庁が検討中の議案・法律案に対して一般から意見を求める際、インターネット経由での電子メールでも受け付けるのは今や常識となりつつある。しかし長年続いてきた大規模な調査において、試験的ながらもインターネット調査方式を導入するのは、非常に興味深い。先に【「インターネット調査」は「一般の世論調査」に置き換えられるか!?】でも挙げたように、内閣府も部分的には従来方式との差し替え可能性を示唆している。これについては【「インターネット調査」と「一般の世論調査」に関する意見を集約してみる】にもあるように、多種多様な意見がネット界隈からも目にすることができる。

今回の国勢調査におけるインターネット回答方式の部分的・試験的導入は、今後のネット経由における公的調査での、試金石の一つとなるに違いない。どのようなメリット・デメリットが具体的に生じるのか、その点でも注目したいところだ。

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