【更新】夢の「全板表示」こと「フル板」、楽天証券の「マケスピ」が実現へ
2009/12/12 08:49



↑ マーケットスピードVer9.0
すでに[東証自身からも発表されている]ように、東証では2010年1月4日から新システム「arrowhead(アローヘッド)」を導入・稼働する。詳細は解説ページにゆだねるが、「超高速化」「売買制度の一部変更」などが大きなポイントとなる。これに合わせて各証券会社側でも、取引ツールの対応・改新が予想・予定されているが、今回楽天証券では取引ツール「マーケットスピード(マケスピ)」を最新版「Ver9.0」に更新することになった。その中でも注目に値するのが「フル板(FLEX Full)対応」。


↑ フル板情報イメージ
これは、これまで証券会社など機関投資家をはじめとした一部投資家しか見ることができなかった全板情報(現在値、売り買い気配値、引け条件付き注文、売買高、売買代金)を個人投資家向けにリアルタイムで配信するというもの。従来は売り買い5枚ずつまでしか見ることが出来なかった板情報を、ストップ安からストップ高まで全板の確認ができるため、言葉通り「新たな世界が開ける」ことになる。
さらに「Ver9.0」では「過去5分出来高機能」「板数量・板件数自動計算機能(マウスで範囲を選択するだけで、対応する領域の注文件数や注文数量を自動計算)」「板検索機能」などが実装され、「フル板」をさらに活用できるようになる。
利用条件として「マーケットスピードが利用できること」に加え、「フル板」サービスでは月額5250円(税込)の料金が必要となるのがネック。ただし「利用開始日の前月において、国内株式(現物・信用・PTS)の約定回数が200回以上の場合、当月の月初から月末まで無料で利用」できるという条件がある。デイトレーダーや「色々と工夫する」ことで、無料で使える場合もあるだろう。
売買スピードの向上化も合わせて考えると、取引スタイルによっては全板の情報取得によって大きくスタンスが変わる・変える必要がある人も出てくるはず。また少なくとも、全体情報の開示が行われることは、多くの個人投資家にとってはプラスとなることこそあれ、マイナスにはならないはずである。
なお今回の「マケスピ」のフル板対応は、東証側のシステム変更に伴うもの。現時点で発表は無いが、同業他社が追随する可能性は十分にある。今後の他社の発表に耳を傾けたいところだ。

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