ローソンなど、コンビニ内部から外に向けて発信する広告配信事業の合弁会社設立

2010/02/03 06:23

新メディアイメージ[ローソン(2651)]と【アサツー ディ・ケイ(ADK)(9747)】【NTTドコモ(9437)】は2010年2月2日、デジタルサイネージを核に高い付加価値を持つ新メディア(以後「新メディア」)を共同で開発・運用することを目的とする合弁会社「株式会社クロスオーシャンメディア」を設立することに合意したと発表した。新会社設立は2010年3月、サービス開始は同年6月を予定している。具体的にはローソン店舗を中心に設置された、デジタルサイネージによる広告事業を取り行うことになる(【発表リリース】)。

↑ 展開予定の「新メディア」イメージ図
↑ 展開予定の「新メディア」イメージ図

【「トレインチャンネル」の秘密をちょっとだけのぞいてみる】で詳しくは解説しているが、「トレインチャンネル」をはじめとする、昔ながらの広告がデジタル化したものを「デジタルサイネージ」と呼ぶ。今回合意した合弁会社は、

ローソン……ポイントカードを通じた顧客情報を持つ
ADK……広告会社として独自にデジタルサイネージの研究を進めている
NTTドコモ……携帯電話を使ったサービスやそのベースとなる技術を持つ

の3社がそれぞれのインフラ・ノウハウを活用し、デジタルサイネージの一種である「新メディア」を普及、拡大するために設立する。

具体的には上の写真にあるように、コンビニ(ローソン)内部から外側に向けてディスプレイを設置。入店する人だけでなく店頭を横切る人にも情報を発信していく。その内容については時間帯・エリアに合わせた情報を状況にあわせて最適化し、ドコモの回線経由で配信。さらにディスプレイ横に設置されたフェリカ端末から携帯電話に商品のクーポンやキャンペーンの情報を提供するなど、携帯電話などとの連動企画も提供する。

指向性スピーカーの採用によりディスプレイ周辺の通行者に範囲を限定して伝えることができることや、表現方法が豊富なためコンテンツの自由度が高い、ローソンの販売データと組み合わせて配信コンテンツを変更することで効果分析の効率が上がるなど、「個々の状況に合わせた、より精度と効果の高い有益な情報を配信」することが可能となる。

「新メディア」のスペックとしては、46インチディスプレイを2台横に並べて設置。本体自身はローソン店内に置かれるので、天候や防犯の点でも問題は無い。開示時期は2010年6月を予定しており、まずは東京都内を中心に300店舗から開始予定(順次拡大予定)とのこと。特に新宿や渋谷、銀座、新橋など主要繁華街に集中的に“面”展開をしていくことになる。

都内某所の証券会社による株価ボードイメージ店舗内部から外に向けてディスプレイの類を使い情報を配する手法は、これまでにもいくつかの事例がある。右写真にあるような証券会社の株価ボード、【大日本印刷が有機EL・無機EL・パネルスピーカーを搭載した「光る・しゃべるポスター」を開発】で紹介した有機EL・パネルスピーカーを利用したデジタルポスターが良い例。考え方そのものは決して新しいものではない。

しかし全国に展開するコンビニで一様に、しかも地域毎にその地域の特性に合わせて配信内容を最適化し、さらに携帯電話と連動させて視聴者の(サービスだけでなくコンビニの)利用をうながす試みは、非常に珍しく、また面白いアイディアといえる。具体的にどのような情報・サービスが提供され、どれほどの費用対効果が得られるのか、とても気になるところだ。

「気になる」といえば、写真を見る限り、この「新メディア」が設置されるのは雑誌などの陳列棚の奥手部分になることも気になる。元々コンビニで雑誌などが「外から見えるように」配されているのは、立ち読みをしている人が外から見えるようにすることで、「中にお客がいる」「混雑している」ことを間接的にアピールする意味合いもある。コンビニの大きさ・デザインによっては、その効果に変化が生じる可能性も否定できない。もっとも、「新メディア」は目立つので余計に注目が集まる・外からの視線を感じて店内での立ち読みがしづらくなるなど、複数の要素が想定され、予想そのものが難しいところではあるが。

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