CCCがカフェ事業展開・新ブランド「Culfe」立ち上げで書店に積極展開へ

2013/11/26 11:55

このエントリーをはてなブックマークに追加
Culfe総合エンタメショップ「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は2013年11月25日、書店とカフェが一体的に融合した「BOOK&CAFE」スタイルの店舗拡大に向け、新たにカフェ事業を開始すると発表した。事業ブランド名は「Culfe(カルフェ)」。第一号店を同年12月5日に岩手県盛岡市に出店するTSUTAYA旗艦店「MORIOKA TSUTAYA」内にオープンする(【発表リリース:CCC、新たにカフェ事業を開始。味にこだわるスペシャルティコーヒーのカフェ新ブランド「Culfe」「BOOK&CAFE」スタイルの店舗拡大へ】)。


↑ Culfe(カルフェ)ロゴマーク(上)と店舗情景(下、イメージ)
↑ Culfe(カルフェ)ロゴマーク(上)と店舗情景(下、イメージ)

CCCではすでに2003年から「BOOK&CAFE」スタイルの書店を展開している。これは書籍・雑誌売場とカフェ(スターバックスなどの他企業運営)が「併設」されるだけでなく、ボーダレス、つまり「一体的に融合」しており、”購入前の”書籍や雑誌を「カフェ席」に持ち込んで自由に読むことができ、”書籍売場”内にも”カフェ席”が多数配置され、コーヒーを片手に本選びも可能となっている。

TSUTAYA側では同社の書籍・雑誌販売額部門における昨今の業績の堅調さの一因として、この「BOOK&CAFE」スタイルが功を奏したと判断。今回さらに顧客価値を高めるため、コーヒー豆の調達からメニュー開発、運営まで含めたカフェ事業を自社事業として立ち上げ、今後の新店だけでなく既存店舗における「BOOK&CAFE」スタイルの積極拡大を図ることとなった。

「Culfe」ではドリンクメニューとしてコーヒーにはすべて農園や豆本来の味にこだわったスペシャルティコーヒーを使用。他にカフェラテ、カフェモカ、オーガニックダージリンティー、100%オレンジジュースなどを展開。フードメニューとしてホットサンドやベジーラップ、各種スイーツを取りそろえる。第一号店となる「Culfe MORIOKA TSUTAYA」ではカフェスペース91席、書店内カフェ席80席の計171席の座席が配されることになる。

先に【「長崎ちゃんぽん」のリンガーハット、カフェ参戦へ・併設型店舗投入】でも解説したが、昨今のコンビニやファストフードにおける質の高いコーヒーの市場投入・展開に伴い、コーヒー飲用のスタイルが今まで以上に常用化されつつあり、そのトレンドに乗る形で各小売業界が積極的にコーヒーの販売機会を設け、あるいは既存コーヒーの品質向上に励む動きを見せている。今件はそのトレンドに合わせる形でのコーヒーの積極展開に加え、これまで他企業との共同での運営という形をとっていた「BOOK&CAFE」スタイルを自社賄いにすることで、全体をよりコントロールしやすく、そして収益上のスリム化を推し量る狙いがあるものと思われる。

他方、リリースでは「今後コーヒーを飲みながら本を選び楽しむ「BOOK&CAFE」スタイル、そしてスペシャルティコーヒーという新しいカフェ文化を提案」との言及はあるものの、同時に出版業界からは「長期間立ち読みの常用化、容認化」「返本システムの悪用」などとの反発の声が挙がっている。今回「Culfe」の立ち上げとCCCの本腰化に伴い、出版業界側がどのような対応を示すことになるのか、気になるところではある。


■関連記事:
【カフェ優勢、コンビニは2割…淹れたてコーヒー利用性向 】
【セブンのセルフ式コーヒー「セブンカフェ」が全店舗導入完了、今月末には累計2億杯突破へ】
【新名称は「FAMIMA CAFE'」・ファミマのカウンターコーヒーリニューアル、120円のSサイズも登場】
【回転寿司にコーヒー!?…くら寿司もついにプレミアムコーヒーに参戦、「KULA CAFE」ブランド展開へ】
【コンビニコーヒーのリピート率8割超え】

このエントリーをはてなブックマークに追加

スポンサードリンク


関連記事


▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2020 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー