日経新聞、完全収録な「電子版日本経済新聞(Web刊)」創刊へ・Web版のみは月4000円
2010/02/25 07:09




↑ 電子版日本経済新聞(Web刊)トップ画面。上が一般読者・登録読者向け、下が有料会員向け

↑ 機能・購読料一覧(【紹介サイトから】)
「Web刊」では日本経済新聞の朝刊・夕刊の最終版の全文記事以外に、随時更新のニュース、各種独自情報、海外提携先の翻訳記事を配信。また、登録読者の好みにあわせた「おすすめ機能」、登録キーワードに従い記事を表示する「自動記事収集」、自分の好みに機能のショートカットを編集できる「Myガジェット」など、いわゆるポータル系サイトによく見かける機能を複数盛り込む予定。さらに携帯電話でも利用でき(有料会員のみ)、今後は電子書籍端末やデジタルテレビでの提供も検討していくとのこと。
上の画像にもあるが、リニューアル後は読者は次のように分類される。
・有料会員……機能をフル活用できる(一定量のみ月額料金内で)。携帯版も使用可能。
1.日経wプラン(新聞購入者で電子版も)
2.電子版のみ(無料)
・電子版登録会員……機能を一部利用
特ダネ記事を月20本まで、記事検索や投資情報は見出しのみ。
「おすすめ機能」などは使えず。
・未登録読者
記事検索は出来ず。特ダネも読めず。現行のNIKKEI NET利用時より機能は制限される。
1.日経wプラン(新聞購入者で電子版も)
2.電子版のみ(無料)
・電子版登録会員……機能を一部利用
特ダネ記事を月20本まで、記事検索や投資情報は見出しのみ。
「おすすめ機能」などは使えず。
・未登録読者
記事検索は出来ず。特ダネも読めず。現行のNIKKEI NET利用時より機能は制限される。
気になる記事検索だが、過去5年分が対象で、見出し表示には制限がないものの、
・有料会員のみ本文表示が可能。月25本までは月額料金に含む。それを超えると別途追加料金。
・無料会員は登録、未登録を問わず見出しのみ。
・詳細な人事データベースは有料会員のみ。さらに本文表示は別途追加料金。
※一部報道によると「無料会員の検索対象は半年以内」ともある
・無料会員は登録、未登録を問わず見出しのみ。
・詳細な人事データベースは有料会員のみ。さらに本文表示は別途追加料金。
※一部報道によると「無料会員の検索対象は半年以内」ともある
などのルールが設定されている。

電子版のみが月額4000円、新聞としての朝刊と電子版の併読が月額4568円、つまり「電子版だけだったら、朝刊も合わせていかがですか? 月額500円ちょっとで朝刊購読したと思えばいいんですヨ」と暗に促している価格設定を見ると、「紙の新聞の部数に影響を与えない」というよりはむしろ「紙の新聞の部数にプラスの影響を与えるべく」価格を模索したようにも見受けられる。ファストフードの「御一緒にポテトはいかがですか」のノリだ。
「携帯版は有料会員のみ」とあるがその縛りをどのように行うのか、ドコモなどのキャリア配信の公式サイトとの兼ね合わせはどうなるのか、「本当に価値があるか否か」「その情報への対価」を配信側が一方的に読者に押しつける感があるが、それで読者はついてこれるのか(【新聞社サイトの有料化、実施すれば読者は1/25に減少!?】という話もある)、さらには【当日の新聞を朝刊配達時に! 産経新聞がiPhone向け新聞配信サービススタート】のようなサービスとの差別化において「4000円分の価値」を読者に見出してもらえるのかなど、疑問符が浮かぶ点は少なくない。これらの問題をクリアすることで、はじめて日経側が求める「電子形態での新聞配信」のビジネスを推し進めることができるはずだ。
日経新聞の場合は企業単位で購入する場合も想定できるため、【サービスに加入したのは3か月でわずか35人】という海外のNewsdayの事例のようなことは無いだろう。しかし日経側が求めているような「成果」が得られるかどうかは、フタを開けてみるまで分からないといえよう。
画像:日本経済新聞社提供

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