[追記あり]ソニー、凸版、KDDI、朝日新聞の4社が電子書籍配信事業で新会社設立へ

2010/05/28 05:03

出版【ソニー(6758)】【凸版印刷(7911)】【KDDI(9433)】、朝日新聞社は2010年5月27日、同年7月1日をめどに電子書籍配信事業に関する事業企画会社を設立することで基本合意に至ったことを発表した。同新会社については他の企業にも広く門戸を開き、事業参加を呼び掛けるとしている(【発表リリース】)。

新会社は参加企業の協議に基づいて書籍・コミック・雑誌・新聞などを対象としたデジタルコンテンツ向けの共通配信プラットフォームを構築・運営する事業会社への移行および年内のサービス開始を目指す。この事業会社では出版・新聞コンテンツの収集、電子化、管理、販売、配信、プロモーションを手がけ、またそれに必要なシステムの企画、開発、構築、提供を行う予定。

運営される共通配信プラットフォームはオープン性を特徴とし、「様々な端末を通じて」コンテンツを提供できるものとしている(つまり特定の端末に限定された仕組みではないということ)。

興味深いのは発表されたリリースの中で、日本電子書籍出版社協会代表理事・講談社副社長の野間省伸氏による「企画会社が設立されることをきっかけに、私ども出版社の進める電子書籍がより早く、読者の皆さまのお手元に届く形が作られれば幸いです」とのコメントが寄せられ、さらに小学館や集英社などからも設立趣旨に賛同を得ているという一文があること。つまり今件プロジェクトについては大手出版社がいずれも賛意を示していることになる。

今回の動きは日本で発売を開始するiPad、そしてすでに海外では大きく普及の動きを見せているアマゾンのキンドル(Kindle)なども含めた電子出版に対する、日本国内出版関係者の一つの「回答へのムーブメント」と見てよい。ただし現状では公開できる具体的なプランは無きに等しく、その道筋がどのようなものになるか推し量るのは難しい(せめてもう1年早くこの動きがあれば、という感も強い)。また、主な出版関連企業を網羅しているように見えるが、大日本印刷の姿が見えないのも気になる。

今後具体的にどのような提案を消費者・ユーザーにしてくれるのか、注意深く見守りたいところだ。


追記:当事者の一社、朝日新聞社の当日朝刊には、リリース上に掲載されていない情報が多数載せられていました。当事者発の情報であることから、確証性の高いものとして概要を箇条書きにしておきます。

・ソニーは電子書籍専用端末「リーダー」を年内に日本国内で発売する方針(アメリカでは2006年から発売済み)。中国など4か国でも年度内に。
・リーダーは電子ペーパーを使っている。
・KDDIは新会社のサービスに対応した専用端末を年度内に商品化する方針。
・事業では
 「メディア企業からコンテンツ(書籍、コミック、雑誌、新聞など)を提供してもらう」
 「電子データ化、ネット書店づくりへの支援も手掛ける」
 も行う

ということで、「電子書籍ツール」そのものは参加会社のいくつかが創るということで、新事業会社はむしろ「電子書籍ツール向けのコンテンツの囲い込み」「既存紙メディアの電子書籍への変換事業」をメインにするという、「電子出版総合商社」的な立ち位置に見えます。

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