ローソン、HMVジャパンを18億円で完全子会社化
2010/10/29 06:52


HMVジャパンはイギリス系レコード販売会社のHMVが1990年に日本に進出した際に創設された支店的企業。一時期は67店舗にまで規模を拡大したが、パッケージCDの販売縮小に伴い売り上げも低迷、それと共に業績も悪化し、2007年にはHMV本社から全株式を取得した大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツの指導の元で店舗網の再構築を行い、体制の立て直しを図ってきた。
今年に入ると「TSUTAYA」運営の【カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)(4756)】と大和SMBCとの間で譲渡交渉も行われたが結局決裂。最終的に今回発表のように、ローソンへの吸収という形になった。
ローソン側では店頭マルチメディア端末「Loppi」や「Ponta&LAWSONネットショッピング」によるエンタテイメント系オリジナル商品の開発・販売だけでなく、ローソンエンターメディアでのチケットサービス、アーティストグッズの販売、ファンクラブ運営など、エンタテインメント関連事業を色々と手掛けている。しかし今年1月に発覚したローソンエンターメディア内での不正取引の発覚とその後のローソン本体への完全子会社化の過程で、少なからぬ痛手を負った事は否定できない。

音楽CDの売れ行きが厳しい状態にあり、今後も状況が回復する見込みはあまり無いのはすでに【音楽配信も業界を支えるには至らず…音楽CDなどの売れ行きと有料音楽配信の売上をグラフ化してみる(2009年版)】などでお伝えした通り。今後は同様の提携・合併・吸収劇が他の企業においても見受けられるであろうことは容易に想像できよう。

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