タキイ種苗が苦くないピーマン、「こどもピーマン『ピー太郎』」を発表
2010/11/02 12:10



↑ こどもピーマン

↑ こどもピーマンを使った調理例
野菜に関するアンケートでは、常に子供の嫌いな野菜の上位に位置する“ピーマン”(【子どもが嫌いな野菜、トップはやっぱり……】など)。その独特のピーマン臭や苦味は、子供だけでなく、大人にとっても苦手な場合が多く、敬遠されがちな野菜の代表格。しかし緑黄色野菜として栄養価が高いため、細かく刻むなど、調理に工夫をして子供に食べさせる家庭が多いのが現状。今回、新発表される『こどもピーマン』は、数字の上でもこれまでのピーマンに比べて苦くなく、ピーマン臭がない品種で、さらにビタミンCやカロテンが豊富に含まれており、栄養価が高いことも特長。
『こどもピーマン』は、一般的なピーマンやパプリカとは形状も味も異なり、肉厚で汁感の強さを持つ、これまでにない新しいタイプのピーマンとリリースでは評されている。果実は長さ約10センチ、重さ40グラムほどの使い切りのサイズで、果皮はスムースでツヤのある濃緑色で愛らしい果形をしている。一般的なピーマンより細い果形は、輪切りや半分に切って調理すると、子供のお弁当の具材にも使用しやすい野菜といえる。
食味については、小学生を対象に実食調査を行った結果、81.5%の子供が生で食べてもおいしいと回答しており、一般的なピーマンとの相対評価でも79.6%の子供が『こどもピーマン』の方が好きと回答する結果が出ている。また、調査対象の子供の母親からは「買いたい」という購入意向が90.7%に上り、「苦味がなく食べやすい」「子供が喜んでおいしいと言った」などの理由が挙げられている。
ピーマンが特に子供から嫌われる二大要素である「苦み」と「臭み」を極力抑えた品種ということで、敬遠される理由は無くなったことになる。写真を見る限り形はピーマンというより「ししとう」に雰囲気が似ているが、輪切りにするとピーマンらしさが分かる。それもそのはずで、リリースによれば「こどもピーマン」の元になっているのはメキシコ産の「ハラペノ」というトウガラシとのこと。
今後この「こどもピーマン」がどこまで浸透するかは未知数。子供のピーマン嫌いを治すきっかけにはなりえるだろうが、最初のステップとして広まらなければ意味が無い。ピーマンに慣れさせるための方法論の一つとして、まず「こどもピーマン」で警戒心を解かせるのは面白いかと思われる。

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