全国児童養護施設協議会、「タイガーマスク」へのお礼とお願いを語る

2011/01/15 06:47

「タイガーマスク」からの贈りもの先に【群馬と神奈川に「タイガーマスク」からの贈りもの・ランドセルの寄贈相次ぐ】などでお伝えしたように、昨年末から「タイガーマスク」の主人公「伊達直人」名義などで児童養護施設に続々と匿名の贈りものが届けられている件(いわゆる「タイガーマスク・ムーブメント」)について、全国児童養護施設協議会は2011年1月13日、【児童養護施設へのご厚意にかかわるお礼とお願い】を公開した。一連の寄付に対するお礼と共に、今後同じような形での寄付をする人へのお願いなどが寄せられている。

↑ 群馬県の児童相談所に寄贈されたランドセル
↑ 群馬県の児童相談所に寄贈されたランドセル(再録)

今件「タイガーマスク・ムーブメント」は昨年の12月24日から25日にかけて群馬県の児童相談所に、「伊達直人」氏を名乗る人物からランドセルの贈呈品が「クリスマスプレゼント」されたことが報じられ、それに連動する形で神奈川県の児童相談所にもやはり「伊達 直人」氏を名乗る人物から、ランドセルが「お年玉」として元旦に贈呈されていたことが伝えられたのを発端とするもの。贈呈者の名前がプロレス漫画・アニメの「タイガーマスク」の主人公「伊達直人」氏で、作中では孤児の主人公が同じような境遇の子供達が暮らす施設に対してファイトマネーを寄付する姿が描かれているため、それを模した寄贈であることも伝えられた。そしてその厚意に同調した人たちが続々と「タイガーマスク」などに成り代わり、各地の児童相談所にはランドセルをはじめとする様々な贈りものが「直接」届けられることになった。

これを受けて児童養護事業を取り行う組織の協議会である「全国児童養護施設協議会」は1月13日、次のような文面を公開している。

児童養護施設へのご厚意にかかわるお礼とお願い
2011年1月13日 全国児童養護施設協議会

◆児童養護施設は、多くのみなさんにささえられ子どもを養育しています
このたびの報道により、多くのみなさんから児童養護施設で生活する子どもたちにさまざまなご厚意をいただき、感謝申しあげます。また、児童養護施設への関心をお持ちいただき、ありがとうございます。

児童養護施設は、保護者のない児童、虐待されている児童、その他環境上養護を要する児童など、現在全国579か所の施設で、約3万人の子どもたちが生活しており、職員が24時間365日、子どもの生活のいとなみと育ちをささえています。

◆みなさんのご厚意を、子どもをささえるために活かしています
児童養護施設は、児童福祉法にもとづき運営され、子どもの生活や施設運営にかかわる費用は、基準にもとづき国と都道府県(指定都市)が半分ずつ支出しており、子どもの基本的な生活は保障されています。しかし、子ども一人ひとりの育ちをささえるためには、子どもの生活にかかわる費用をはじめ、子どもの自立のための費用などは十分な配慮ができているとはいえません。そのため、子どもへの手厚い養育をおこなうため、多くのみなさんからのご寄付やご協力によって子どもと施設がささえられています。

みなさんからのご厚意は、児童養護施設で生活する子どものために有効に使わせていただきます。そのために、できますれば次の点をお願い申しあげます。

・お近くに児童養護施設があるときは…
今、子どもや児童養護施設には何が必要なのか、事前に施設にお問い合わせいただくとうれしく存じます。よりみなさんのご厚意を活かすことができるとともに、子どもたちも、どなたからいただいたご厚意かを知ることで、今後の成長の糧ともなります。

・お近くに児童養護施設がないときは…
児童養護施設の子どものためにご寄付をお考えいただけるときには、赤い羽根の「共同募金会」を通じてご寄付することもできます。

共同募金会は、社会福祉法により設立され、民間の福祉活動を応援する募金です。寄付される方が、寄付先やその寄付先で実施される事業を指定する「受配者指定寄付金制度」があり、ご寄付をいただくことができます。

共同募金会は、各都道府県に窓口がありますので、お問い合わせください。

※お近くの児童養護施設の所在地をお知りになりたいときは、トップページ「児童養護施設リスト」をご覧ください。
※各都道府県共同募金会の窓口は、下記ホームページをご覧ください。
中央共同募金会ホームページ  【http://www.akaihane.or.jp/】

なお「児童養護施設リスト」は【こちらになる(PDF)】

一連の動きについて「単なるブームで、しばらくすれば誰も続かなくなる」と揶揄する声もある。しかし今回改めて児童養護施設とそこで生活する子供達にスポットライトが当てられて認識され、関心を集めたことそのものに大いなる意義を見出すことができる。そして指摘の通り一過性のものとして忘れ去る人も少なからずいるだろうが、ずっと覚えて心の片隅に据え置く人、継続的に「タイガーマスク」になる人も登場するに違いない。何より(ほぼ)直接「気持ち」を伝えることで、より多くの支援を確実に届けられるのは、効率の面でも非常に有意義なものといえる(商品の流通の例にもあるように、それが求められ、物事がよりスマートに進行する場合においてのみ、仲介の存在が重要視される)。

また同時に【「タイガーマスク」へのお礼とお願い】でも指摘しているが、【ニトリ全国の施設へランドセル寄贈(PDF)】【フィリップ モリス ジャパン株式会社、児童養護施設の子どもたち向けワークショップ「気持ちのキセキ」を京都で開催】などにもあるように、多くの大手企業、地元企業、さらには個人がすでに「タイガーマスク」として貢献している。にも関わらず、一連の流れにおいて報道ではこれらの「昔からの『タイガーマスク』な人たち」に、スポットライトを当てる気配は無い。慈善行為を殊更に・声高に当事者が語る必要は無いが、同時にその心意気を伝える責務は報道にこそ求められるべき。だからこそ、今件のような好機に報じられる動きが無いのは、極めて残念でならない。

スポンサードリンク


コメント(Facebook)


▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー