60歳以上が79.6%…未公開株・社債のトラブル相談、2010年度は1月末時点ですでに1万件超

2011/02/19 07:01

詐欺国民生活センターは2011年2月17日、全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO-NET)で集計された、消費生活センターに寄せられた未公開株や社債に関する相談が、2010年度の2011年1月31日の時点(年度終了まで2か月欠)で過去最高だった昨年度の相談件数を大きく上回るペースで寄せられていることを明らかにした。また、トラブルの相談を持ちかけた契約者の多くが60歳以上で、その割合は全体の79.6%に達していた。同センターでは「未公開株や社債を”絶対に儲もうかる”と勧誘したり、公的機関をかたるといったあやしい儲け話には絶対に耳を貸さない、手を出さないよう」にと注意喚起を行っている(【発表リリース】)。

↑ 未公開株に関する相談件数の年度別推移(2010年度は2011年1月31日時点)
↑ 未公開株に関する相談件数の年度別推移(2010年度は2011年1月31日時点)

↑ 社債に関する相談件数の年度別推移(2010年度は2011年1月31日時点)
↑ 社債に関する相談件数の年度別推移(2010年度は2011年1月31日時点)

未公開株や社債に関する相談件数の推移をみると、2010年度は、相談件数が過去最高であった2009年度を大きく上回るペースで相談が寄せられている。2010年度は今回発表された時点でまだ2か月分の未集計期間を残しているが(2011年2月・3月)、相談件数をみると、未公開株は6005件で2009年度同時期(3859件)の約1.6倍。社債は4011件で2009年度同時期(620件)の約6.5倍であり、2009年度の相談件数(1270件)ですら大きく上回っている。

相談を持ちかけた契約当事者の年齢をみると、特に高齢者がターゲットとなっているのが分かる。60歳以上に区切れば、未公開株・社債合わせて7970件となり、これは全体の79.6%に該当する。

↑ 契約当事者の年齢階層別相談件数(2010年度・2011年1月31日まで分、未公開株と社債合わせて1万0016件について)
↑ 契約当事者の年齢階層別相談件数(2010年度・2011年1月31日まで分、未公開株と社債合わせて1万0016件について)

また手口としてはすでに金融商品で被害にあった人を狙った「二次被害」、消費生活センターや金融庁をはじめとした、「それらしい」公的機関、実在する証券会社をかたった「かたり商法」、複数の人物・団体などを装った者らによる「劇場型」が増えている。総じて表すると「組織化」「情報の広域拡散悪用化」が進んでいるといえる。

リリースには複数の具体例が寄せられているが、例えば

A社から「X社のパンフレットが届いていないか」と電話があったが、届いていなかったので「ない」と答えた。後日、X社からパンフレットが届き、タイミングよくA社から再度電話があった。「パンフレットが届いた」と伝えたところ、「X社はエコロジー関係で急成長している会社で、パンフレットが届くなんてすごい」「すぐにX社に電話をした方が良い」と言われた。半信半疑でX社に電話をしたが「既に完売した」とのことで、人気があるのだと思った。

後日またA社から電話があり、買えなかったと伝えたら、今度は「Y社に連絡してみて」と言われた。Y社に電話をしたところ「審査がある」と言われ、断られても良いと思って申込をしたが、今度はB社から「Y社の社債を持っていれば、高く買い取りたい」と電話があり、その気になった。その後、Y社から「審査が通った」と連絡があり、すぐに500 万円を指定された銀行口座に振り込んだ。

しかし、家族に詐欺ではないかと言われ、我に返った。

などは社債トラブルの好例といえる。

基本的に金融商品取引法では、他社が発行する未公開株や社債(他社銘柄)の勧誘や売買を業として行うことは、金融商品取引業の登録を受けた者でなければ行うことができないとしている。飛び込み営業なり電話勧誘で話があれば、まずは金融商品取引業の登録を証明させることが何よりの防衛策となる。また、アドバイスとして同センターでは

・安易な儲け話はきっぱり断ること
・公的機関を名乗るケースは注意すること
・買い取りが実行されることはまずない
・支払ったお金を取り戻すのは難しいので、あわててお金を支払わないこと
・過去に取引経験のある消費者はとくに注意すること
・高齢者のトラブルが多いので、家族や地域で見守ること
・トラブルにあったら、すぐに消費生活センターに相談すること

などを挙げている。

実際、少しでも理屈を考えれば「美味しい儲け話を不特定多数の人に話して誘う」こと自体がおかしいことはすぐに理解できるはず。中には「自分達は十分に儲けたから他の人にもこの喜びを云々」と御託を並べる場合もあるが、ならば「その儲け話でさらに利益を得て、その利益を無償で他人に配れば良い」だけの話。

世の中そんなに甘い話は無い。自分自身が該当しそうにない(年齢などの面で)としても「過去に取引経験のある消費者はとくに注意すること」「高齢者のトラブルが多いので、家族や地域で見守ること」には十分以上に配慮してほしいものだ。

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