【更新】東証、現物株取引時間を5月9日から30分延長
2011/02/23 06:28


これは先に【東証の取引時間、前場は「午前9時-午前11時半」に延長へ】で触れたように、「日本の取引時間が他の国と比較して短い状況であり、取引時間は延長するべきであるとの指摘があるため、当取引所は市場開設者として幅広い投資者層の取引機会を拡大する観点」から延長することになったもの。一方で、欧米諸国の取引所の大部分のように昼休みそのものを無くすことについては「その影響が広範囲かつ甚大であり、現状では実施が困難である」「現状では、昼休み前後のいわゆる”板寄せ”による売買及び昼休み時間帯におけるバスケット取引のニーズが非常に高いこと」を理由に否定的な姿勢を見せている(「」内は先の記事内リリース文中の文言をそのまま引用)。
30分間の取引時間の延長は、確かに活性化にはポジティブな材料となる。しかし【NYSEとドイツ取引所が合併で合意・世界最大の取引所グループ誕生へ】などにもあるように、世界規模で再編が進み、それと共に規制の改正や市場の健全化に対する施策が推し進められている他国の主要証券所の動きと比べれば、非常にスローリーな動きでしかない。結果として「世界全体から見た相対的な動き」としては後ずさりしているようにすら見えてしまう。
東証側には早急でさらなる努力を求めると共に、「日本株離れ」を懸念するのならば「どこを向いて市場を開くべきなのか」を真剣に考えることを願ってやまない。

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