東電、計画停電は6月3日まで「原則不実施」

2011/04/09 07:33

節電[東京電力(9501)]は2011年4月8日、計画停電(輪番停電)を今後は原則的に実施しないとの方針「原則不実施」を発表した。同時に同日政府が発表した【夏期の電力需給対策の骨格(PDF)】を踏まえ、企業・個人双方の需要抑制によって、電力需要が増加する6月以降の夏季においても、計画停電の「原則不実施」を貫き通すことを目指していく(【発表リリース】)。

「計画停電(輪番停電)」とは地域をいくつかに分割し、地域毎に一定時間ずつ電力供給を止めるというもの。この措置により、電力供給以上に電力需要が生じることで起き得る大規模な停電を避けることが可能になる。

今件東日本大地震とそれによる震災では、東京電力管轄の火力・原子力発電所が被災して電力の供給力が減退したため、2011年3月14日から計画停電を実施していた。その後企業・個人双方の節電への対応が功を奏した形となり、電力需要は現時点で前年比マイナス20%前後の域に留まっている。その結果、今回の発表から8週間、同年6月3日までは原則的に最大需要電力を上回る供給力を確保できる見通しが立った(ただし「突発的な気象の変化等により電力需要が急増する可能性、あるいは、復旧する発電所をはじめとした設備トラブルの発生により需給がひっ迫する可能性はある、としている)。そのため、計画停電は「原則不実施」ということになった。

↑ 今後8週間分の需給予想
↑ 今後8週間分の需給予想

しかし【東電、今夏の電力需給予想を発表・ピーク時で5500万kWの需要に対し供給は4650万kW】で示した試算にもあるように、夏季には現状では電力供給力不足が懸念される。そこで6月4日以降も計画停電「原則不実施」の状態を維持するため、「共同火力を含む火力発電所のさらなる復旧・立ち上げ」「ガスタービン等の緊急設置電源の新設」「自家用発電設備の活用」などを行うと共に、政府発表の「夏期の電力需給対策の骨格」、具体的には

・大口需要家(契約電力500kW以上、一般的に工場や商店などの企業)
 ……25%抑制目標。営業時間の短縮・シフト、夏期休業の設定・延長・分散化等のライフスタイルの変革につながる取組について計画を策定し実施。電気事業法第27条(経済産業大臣により電力使用の制限を行える)を活用。

・小口需要家(契約電力500kW未満、小店舗などの企業)
 ……20%抑制目標。具体的取り組みについて自主的な計画を策定し公表。

・家庭、個人
 ……15-20%抑制目標。多種多様なルートで節電を啓蒙。制度的手法についても検討。

※ピーク期間・時間帯(7-9月の平日10時-21時)が対象

などの内容を基に、これらを促進するため、情報提供やアドバイス、設備の点検や(ピーク時の電力節減が契約に盛り込まれている)需給調整契約への加入促進を行っていくとしている。

【東京電力管轄内の最大電力需要の推移をグラフ化してみる】でも示しているように、昨年までの動向や被災地の復興推移、各発電所の回復状況次第で、早ければ6月にもピーク時の電力需給関係がひっ迫することは目に見えている。まずは今年が去年のような猛暑にならないように祈りつつ、復興に水を差しうる「企業の動向に影響が生じ得るレベルでの節電」を極力しなくても済むような施策・対策を、早急に検討する必要があるだろう。



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