【更新】JR西日本、部品の当面分確保で4月8日から平常運転、4月11日の京阪神エリアの間引き運転も中止

2011/04/09 19:30

JR西日本【JR西日本(9021)】は2011年4月6日、車両の保守部品「直流電動機カーボンブラシ」の調達困難による間引き運転について、当面分の数量が確保できる見通しが立ったとし、同年4月8日から通常のダイヤ・編成両数での運転を再開する(した)と発表した。また4月11日から予定していた京阪神エリアでの間引き運転も、これを実施せずに通常ダイヤでの運転を行う。ただし該当部品の長期的な安定供給についての懸念は払しょくされておらず、引き続き関係機関の支援と共に最大限の努力を重ねると説明している([発表リリース])。

↑ 直流電動機ブラシ(直流電動機カーボンブラシ)
↑ 直流電動機ブラシ(直流電動機カーボンブラシ)(再録)

今件は一部車両(JR西日本では在来線電車4700両の約半分2300両)の運行に欠かせない車両保守部品「直流電動機カーボンブラシ(モーターを動かすのに必要)」を製作している日立化成工業の、素材(カーボンブロック)製造工場(山崎事業所、茨城県日立市)が被災したことに起因するもの。また、福島県双葉郡浪江町にある最終加工工場(浪江日立化成工業)が福島第一原発の避難区域にあるため、操業再開のめどが現在立たない状態にある。このような状態のため同社では「列車編成の編成車両数の見直し」「該当車両を用いる線区では、データイムを中心に運転本数の見直し」「女性専用車の終日化は当面見送り」などの措置を明らかにしていた。

今件カーボンブラシについて、素材のカーボンブロックは【日立化成工業の4月5日付リリース】にあるように同日から一部の生産・出荷を開始し、仕掛品(製造過程の製品)の出荷を4月中旬から開始できるとのこと。一方、カーボン製品の最終加工工場は未だに復旧のめどが立っていないが、すでに同社は【4月1日の時点で炭素協会の支援のもとに他社への代替加工の依頼を進めている】


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↑ 最終加工工場(浪江日立化成工業)の場所((A)のアイコン)。地図上右下に福島第一原発の姿が確認できる
↑ 最終加工工場(浪江日立化成工業)の場所((A)のアイコン)。地図上右下に福島第一原発の姿が確認できる

これについては日立化成工業側から正式な発表はまだ無いものの、4月6日までに[一部報道で][伝えられている]が、調整などに時間はかかり不安要素も残るものの、東海カーボン、東洋炭素、新日本テクノカーボンなどが生産委託を受けると伝えている。これで不透明ながらもある程度見通しが立ったことから、JR西日本における同日の「間引き運転解除」のリリースが流されたようだ。

しかしながらJR西日本のリリースでも言及されているように、福島第一原発の避難区域にある最終加工工場(浪江日立化成工業)が再稼働しない限り、現状では安定的な供給は難しい(日立化成工業は直流電動機カーボンブラシの国内シェアの7割ほどを占めている)。原発関連に何らかの形で決着(かその見通し)がつかない限り、本格的な生産力を有する代替手段を講じなければ、JR西日本はもちろん、鉄道各種の不安要素は継続することになる。

なお、これに合わせ、4月4日から京阪神エリアで計画していた女性専用車の終日化などについては、多少ずれ込むものの4月18日から改めて実施するとしている。

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