三菱重工、特異な船型の最新資源探査船ラムフォーム(Ramform)・Wクラスを受注
2011/04/16 07:22




↑ ラムフォーム(Ramform)・Wクラスの公式イメージ映像。【直接リンクはこちら】

↑ ラムフォーム(Ramform)・Wクラスではないが、PGS社によるストリーマー・ケーブルを曳航しての海底探査の方法。【直接リンクはこちら】
受注したのは、PGS社が“ラムフォーム(Ramform)・Wクラス”と呼ぶ新型の3次元解析能力を有する海底資源探査船で、全長約104メートルながら最大船幅が70メートルと広く、広範囲の探査能力を持つのが特長。ディーゼル発電機による電気推進であるため、航行時の静粛性にも優れている。
【PGS社の公式リリース(英語)】によると、
・ラムフォーム(Ramform)・Wクラスでは今件が初発注
・価格は1隻あたり2億5000万ドル(約208億円)
・正式発注分2隻はそれぞれ2013年前半期、後半期に納入。オプションの2隻は(履行されれば)2015年前半期・後半期に納入
・オプションの履行の有無は契約後1年以内に判断
・スペック
全長104.2メートル、全幅70メートル、吃水6.4メートル
燃料搭載量6000立方メートル、航続日数150日、航行速度16ノット
主要推進はディーゼル電気(3840kW×3)
ストリーマー用ウインチは12000メートルのものが26セット
・価格は1隻あたり2億5000万ドル(約208億円)
・正式発注分2隻はそれぞれ2013年前半期、後半期に納入。オプションの2隻は(履行されれば)2015年前半期・後半期に納入
・オプションの履行の有無は契約後1年以内に判断
・スペック
全長104.2メートル、全幅70メートル、吃水6.4メートル
燃料搭載量6000立方メートル、航続日数150日、航行速度16ノット
主要推進はディーゼル電気(3840kW×3)
ストリーマー用ウインチは12000メートルのものが26セット
という仕様となっている。
運用方法としては船尾から数キロメートルにおよぶ複数のストリーマー・ケーブル(ハイドロホンと呼ばれる振動センサーを内蔵したケーブル)を曳航し、音源から発した音波が海底面や地層境界に当たって跳ね返ってくる反射波を受信して、地層構造を3次元的に解析する。このような使い道をするため、船尾が異様に幅広い特異な形をしている。PGS社では新型の船尾幅を従来の探査船に比べさらに30メートル拡張することにより、ストリーマー・ケーブルを最大24本と大幅に増やして、一度に広い範囲を探査できるようにした。
PGS社では今回の発注先選定に際して、広く国内外の造船会社から提案を募集。三菱重工側ではこれまで各種の海洋調査船や練習船、ケーブル敷設船を数多く手掛けるなど、日本の造船会社の中では特殊船舶について最多の実績を持っている。そうした同社の造船の経験によって培われた多種・多様な総合技術力とブランド力が評価され、今回受注につながったと同社側では分析している。
PGS社は1991年設立で、現在16隻の探査船を保有・運用しているが、自社探査船団の強化と海底資源探査業界における更なる競争力の向上を目論み、今回、新型船を導入することとした。


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