【更新】東京練馬区でゴーヤを使った「みどりのカーテン」募集、応募者殺到
2011/05/06 07:30


「みどりのカーテン」とは、夏の暑いときに日当たりの良い窓の外を、つる性の植物でカーテンのように覆うもの。植物は元々光合成を活性化させるために日光を好み、その方向へ葉をはわせる傾向があるため(ひまわりの花も良い例)、結果として建物への日差しをさえぎることになる。さらに葉から出る水蒸気で涼しい風を室内に呼び込み、建物や室温の上昇を抑え、冷房使用の温度設定も2-3度低くできる効果もある。

↑ 練馬区区役所での「みどりのカーテン」
相手が植物なため管理に手間がかかるが、ヒートアイランド対策や地球温暖化対策にも有効なため、公的機関や商用ビルだけでなく、一人ひとりの住宅でも可能なエコ活動として、取り組む人が増えているとのこと。

↑ 2010年はヘチマが育成され、育ったヘチマが無料配布された
練馬区区役所ではすでに2009年度から区庁舎の外壁にヘチマのカーテン作りを行っており、育ったヘチマの実の配布も実施([2009年][2010年])。葉が茂る夏の時期には実際に庁内の温度が数度下がる実用効果が確認できたため([2-3度下がるという]報告が専用サイトでは書かれている、今年からは区民や区内事業所など合計1000世帯を対象に区民のモニター参加を呼び掛けている。

↑ みどりのカーテンプロジェクト
当選者には5月下旬からゴーヤの苗2株、ゴーヤ用のネット(0.9メートル×1.8メートル)、ゴーヤの育て方ミニブックが無料で配布される。9月末頃まで育成を実施し、定期的に各種レポート(育っているようすや熱が下がったか否かの報告)を提出。さらにゴーヤの育成が終わる10月初旬にアンケートに答える必要がある。これらの報告は特設サイトで掲載される可能性もある。

↑ 当選者に無料提供されるセット
練馬区ではこの「みどりのカーテン」も含め、平成18年12月に「みどり30推進計画」を策定、30年後に練馬区の緑被率を30%にすることを目標にし、さまざまな緑化計画を促進している(【みどり30推進計画】)。今件「みどりのカーテン」も区役所建物だけでなく、各種公共機関や小学校などにまで拡散しているとの話。
特に今年は節電がこれまで以上に必要とされるため、自然の力による冷却効果には期待がかかる。「みどりのカーテン」プロジェクトの効用に期待したいところだ。

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