【更新】日本製紙グループ本社、今夏の購入電力25%削減の実現と電力供給の検討を発表

2011/05/10 07:22

日本製紙【日本製紙グループ本社(3893)】は2011年5月9日、東日本大地震に伴う東京電力・東北電力管轄内における電力供給力不足に鑑み、同社の購入電力の削減への取り組みを発表した。購入電力25%削減の実現と、電力供給の検討の2本柱をメインとしている([発表リリース])。

【出版物のインキ業界、材料・生産力・流通力不足で「非常事態」を宣言】でも触れているように、今般東日本大地震では日本製紙も大きな被害を受け、生産力を大きく減じていた。その後、[4月21日の発表(PDF)]にもあるが工場などは逐次修復・稼働再開を始めている。

一方で電力供給力不足に対しては4月28日に発表した[サマータイムの導入について-夏の節電対策を早期に実施-]を「独自に」導入。5月9日から9月いっぱいまで就業時間を通常より1時間早め、8時15分-16時15分(昼休みは12時-13時で変わらず)とした。これにより【夏の電力消費ピーク時の動向を知るために…2008年の経産省「節電通達」を探る】で解説しているように、夏場の一般的な電力需要のピークである10時-18時(10時台-17時台)のうち、16時15分-17時15分の部分を(実質的に朝の時間帯へ)「ピークシフト」している。

今回発表されたのは、それに加えて次の2本を節電の柱としている。

購入電力25%削減の実現
同社はいわゆる大口需要家として東京・東北両管轄電力会社から電力を購入しているが、主要グループ会社である日本製紙や日本大昭和板紙の主力工場における自家発電設備のフル稼働により購入電力を減らす。これにより、グループ全体で昨年比25%のピーク電力の削減が可能となる。

電力供給の検討
同社は東京電力・東北電力からの電力供給の要請を受け、自家発電設備のフル稼働後の余剰電力に加え、休止している発電設備の再稼動を行うことにより、両電力会社への送電を検討する。今後、開始時期や期間、供給電力量などの詳細については、両電力会社と討議の上決定するという。

具体的には東京電力管内に「日本大昭和板紙草加工場」「日本製紙岩沼工場」、東北電力管轄内に「日本大昭和板紙吉永工場」「日本製紙勿来工場」「日本大昭和板紙秋田工場」があり、全部で8万-10万mkWの電力供給を検討している。さらに地震と津波で被害を受け現在修復作業中の日本製紙石巻工場でも、復旧後には電力供給が可能であり、必要に応じて対応していくとのこと。

今件は【節電目標、一律15%に引き下げ】にもある通り、4月28日に節電目標が一律15%に引き下げられた後の決定。節電目標が緩和された後で、あらためて当初の目標値25%引き下げを対象としている。すでに実施している独自サマータイムの導入とその他節電対策、さらに今回発表した自社グループ内の自家発電設備の稼働で、余裕をもった節電が出来るとの判断によるもの。

電力需給の面では非常に頼もしい話ではあるが、これまで自家発電の全力稼働をさせていなかった要因(コストパフォーマンス上の問題など)を考えると、色々と難しい問題ともいえよう。

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