【更新】防災備蓄用羊羹「えいようかん」は賞味期限5年半

2011/05/23 07:14

このエントリーをはてなブックマークに追加
えいようかん先日サイトの巡回中に[災害時、ようかんいかが 井村屋が5年半備蓄可能品開発]という話が目に留まった。中華まんやアイスクリームの「あずきバー」などで知られる井村屋が、防災備蓄用として5年半の賞味期限を持つ『えいようかん』なる「羊羹(ようかん)」を2011年の4月から発売しているとの話。調べてみると、井村屋のサイトにも【解説のページが用意してある】。昨今の情勢や、元々当サイトでは【賞味期限5年の非常食「コアラのマーチビスケット(保存缶)」数量限定で発売】【賞味期限は5年! キャラメルの「ミルクキャラメル」とビスケットの「マリー」が非常食として登場】など、長期保存できる防災備蓄用食品に関心を寄せていることもあり、今回紹介してみることにした。


↑ えいようかん
↑ えいようかん

「えいようかん」とは「栄養」と「羊羹(ようかん)」をかけた言い回しからつけられた商品名で、2008年から発売を開始。非常食向けとして賞味期限は3年だったとのこと。ところが他の備蓄用食品の多くで賞味期限が5年であることから、「えいようかん」についても5年にならないかという要望があり、井村屋では4重の包装フィルムの採用で密封・遮光を行い、5年6か月の長期保存が出来るよう改良された。

えいようかん1本60グラムの所有カロリーは171kCalで、ほぼご飯一杯分。元記事でも指摘されているが、いわゆる「伝言ダイヤル」と同じ数字となり、覚えやすい形になった。中身のようかんは適度な柔らかさや甘さで、水が無くてもそのまま食べることができ、片手で手軽にカロリー補給が出来るので、機動力にも長けている。また、食品衛生法で対象とされるアレルギー物質は含んでおらず、有事の際にも安心して口にすることができる。

その上、不特定多数の人が食しうることを考慮し、「フィルムを引っ張るだけで手軽に開けやすい」「化粧箱の開け口のつまみは暗所でも手触りで解りやすいように設計」「化粧箱表面の点字で中身がようかんであることを表記」するなど、いわゆるユニバーサルデザインの観点でも配慮が施されている。

小さな体積で高カロリーの食品が保存・運搬できる、備蓄保存食としての「ようかん」の意義は高い。さらに手軽に甘いものを食せる機会を得られる点まで考えると、極めて価値のあるアイテムといえる(QOL(生活の質)の維持が求められるような状況下では、甘味の存在は非常に重要)。和菓子は全般的に日持ちがしにくい印象があるが、創意工夫次第で今回のような一品もできることを知らされ、感心した次第である。


このエントリーをはてなブックマークに追加

スポンサードリンク


関連記事


▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2020 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー