月刊誌と隔週刊誌、夏期締切2日間前倒し・正式発表
2011/05/27 06:34


今件については【月刊誌と隔週刊誌も「タイムシフト」? 夏期の締切2日前倒しとの話】にあるように、5月18日の時点で第一報が報じられていたが、今回のリリースで正式に対外公知されたことになる。リリースでは先日【大口需要家への電力制限の緩和や除外対象など、詳細発表】などでも発表された、今夏(7月1日-9月22日)の15%節電計画により、印刷工業会加盟社の昼間時間の生産効率が30%-40%低下するとの見込みを示した上で、「雑誌業界の節電対応は、月の下旬に偏在する雑誌の発売の平準化が主眼」となるとしている。そして1日あたりの発売点数250点を目安に、定期雑誌の発売は原則として通常通りの発売日を順守を基本と定め、その他の不定期刊行誌(増刊・別冊・ムック・コミックス)で発行点数、業量の平準化(まとめて一度にではなく、ばらしての作業)を進めていくことになる。
その上で出版社側が協力することとして、次の3点を挙げている。
●週刊誌以外の定期雑誌の48時間の繰上げ進行
・週刊誌は基本日程厳守
・その他雑誌は進行協力。個別日程は印刷会社と相談
●台割(仕様)、部数、配本通知の早期化
・早期の決定、連絡で、印刷生産の早期の組み込み実施
●ザラ紙・ラフ紙用「特色インキ」を15色に絞り込み
・インキ業界と連携「印刷工業会統一15色基準」
・週刊誌は基本日程厳守
・その他雑誌は進行協力。個別日程は印刷会社と相談
●台割(仕様)、部数、配本通知の早期化
・早期の決定、連絡で、印刷生産の早期の組み込み実施
●ザラ紙・ラフ紙用「特色インキ」を15色に絞り込み
・インキ業界と連携「印刷工業会統一15色基準」
「週刊誌以外の定期雑誌の48時間の繰上げ進行」については隔週刊誌と月刊誌、さらには期間内に発売日が該当する隔月刊誌が該当する。週刊誌においても元々締切厳守には違いないが、今件の「厳守」はより実行力の強いものとなることは言うまでも無い。
また、取次会社側の夏季統一休暇などでは「原則として発売日の繰り上げ」が記述されていること、不定期刊行誌(増刊・別冊・ムック・コミックス)において業量の平準化が行われることを考えれば、「48時間の繰り上げ進行」という共通した繰り上げ対応こそないものの、各雑誌とも相当な進行の前倒し・厳守化が行われることは想像するに難くない。
今夏は個人・企業ベースでも節電関連で作業環境は例年と比べ、厳しくなることが予想される。出版業界全体はもとより、雑誌に携わる編集関係者、そして作家先生やスタッフの方々も、これまでに無い時間との戦いを強いられることになるだろう。

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