ローソン、広島の「限界集落」に店舗をベースにした「スモールコンパクトシティ」の展開で支援活動を開始

2011/08/10 06:41

「スモールコンパクトシティ」[ローソン(2651)]は2011年8月9日、広島県神石高原町と共同で、いわゆる「限界集落」の支援の一環として、店舗運営を中心とした「スモールコンパクトシティ」を展開、地域インフラ機能の維持を推し量る活動に取り組んでいくことを発表した。神石高原町の道の駅を地域のコミュニティセンターと位置づけた上で、敷地内に「ローソン神石高原町店」を8月12日にオープン。その店舗を基軸とし、さまざまなサービスを展開したりインフラ構築に取り組むことになる(【発表リリース】)。



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↑ 道の駅さんわ182ステーション(ローソン神石高原町店設置場所)

「コンパクトシティ」とは都市社会生活を営むために必要な、さまざまな機能(住宅や職場、学校、病院、娯楽施設など)を地域の中心部に集めることで、自動車や電車などの中長距離移動機関を使わなくても生活が可能な都市空間を意味する。商業・公共施設の郊外への移転により都市領域の拡散化が進むと、都市そのものの希薄化や空洞化(いわゆるドーナツ化現象)が進行し、公的サービスの経費拡大や自然環境の悪化も懸念される。そこで住民の生活に必要な設備を集約し、郊外環境を保全すると共に、中心部を効率良く活性化していこうとするのが「コンパクトシティ」の考え方の狙い。【青森市】(【解説資料、PDF】)など日本でもいくつかの地方都市が政策として取り組み、実践中。

今回ローソンが広島県神石高原町と取り組むのは、その「コンパクトシティ」の(言葉通り)小型版。神石高原町には高齢化の進んだ小規模な集落が多数点在しており、住民は生活のために遠方まで出かけることを余儀なくされている。このような「限界集落」と呼ばれる地域での生活を支えるため、今回「自治体と民間企業の連携」という形で、新しいインフラの構築が行われることになった。


↑ 店舗イメージ
↑ 店舗イメージ

具体的には神石高原町が出資する第三セクター「有限会社さんわ182ステーション」がローソンとフランチャイズ契約を結び「ローソン神石高原町店」を経営、地域における買い物の支援を実施。さらにその店舗を基軸として移動販売車による集落への訪問販売や、廃校などを利用したサテライト店舗(小型売店)の設置を展開していくことになる。

つまり冒頭で触れたように、地域のコミュニティセンターと位置付けた「さんわ182ステーション」内にローソンを買い物支援の根拠地・基地として新設。そこへの来客を促してコミュニティセンターとのして役割を強化すると共に、周囲へのサービス展開を果たしていくことになる。「さんわ182ステーション」には今後ローソン以外にも行政の窓口業務や福祉施設、町のインフォメーション機能を集約していく。

同場所で展開されるローソンの独自サービスとしては、周辺地域への移動販売車による訪問販売以外に、家庭から出る使用済み食用油の回収・リサイクルが行われる予定。コンビニを地域住民に向けた商品展開の拠点として用いる考えはよくある話だが、逆に物品の回収はせいぜい公共料金の支払いや郵便物・宅配品の集約ぐらいで、食用油の回収・リサイクルはあまり聞いたことが無い。

多種多様なサービスを取り扱うコンビニは、その特徴「多彩なサービスを一定領域内に容易に提供できる」を活かし、【セブン-イレブン、茨城県城里町で買い物弱者対策として移動販売「セブンあんしんお届け便」の運用開始】にもあるように、各種小売店舗のサービスが行き届かない場所へ総合的な社会インフラの提供を行ったり、震災被災地へ仮設店舗を設置して公共・社会サービスの補完を行うなどの試みが繰り返されている。いわば社会サービスのパッケージ化・セット販売品のようなものだ。

今件もまたコンビニの特徴を活かした一つの切り口であり、営業活動というよりは「地域を支える」という観点における、社会貢献活動の意味合い(一言で表現するなら「CSR活動」)が強い。確実に需要が増えるであろう今後に備えた、ノウハウの蓄積と実証実験的な意味合いも兼ねていると思われる今回の支援活動、どのような形で具体的に展開されていくのか。気になるところではある。


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