花王、字幕付きテレビコマーシャルを自社提供番組で放送

2012/01/13 07:02

花王の字幕付きのテレビコマーシャル【花王(4452)】は2012年1月12日、字幕付きのテレビコマーシャルを同年1月13日から3月末までの予定で、同社提供番組の一つ「A-Studio(スタジオ)」(TBSテレビ系列)にて放送すると発表した。同社では「難聴者やテレビ視聴スタイルの変化に対応するため」と説明している(【発表リリース】)。


↑ 花王による公式コマーシャル動画。字幕付き状態を再現するには、再生後に右下の「CC」ボタンを押す。
↑ 花王による公式コマーシャル動画。字幕付き状態を再現するには、再生後に右下の「CC」ボタンを押す。(※映像そのものは削除されていますので、イメージのみを掲載します)

テレビのデジタル放送が始まったことで、多くのテレビ番組では字幕表示ができるようになったものの(NHK総合では100%、民放キー局では9割以上)、放送時間そのものは2割程度に及ぶテレビコマーシャルで、字幕表示の浸透は今一つ。一方でリリースによると日本では潜在的な状況の人も含めれば、難聴状態の人が2000万人ほどもいると推定され、これは人口の15%にも相当する。さらに「ながら視聴」に代表されるようにテレビ視聴のスタイルも変化を遂げ、音を消した状態で視聴する人も「以前よりは」増えており、「テレビコマーシャルにも字幕を積極的に展開し、より多くの人に情報を提供すべきでは」との機運もある。

今回の「字幕付きテレビコマーシャル・試験放送」は花王が提供している番組「A-Studio(スタジオ)」(TBSテレビ系列、金曜23時-23時30分)にて行うもので、地上波デジタル放送対応のテレビ、ワンセグ受信機能のある携帯電話などで視聴できる。テレビの機種や受信方法によっては見れない場合があり、地上波デジタル放送を受信していない場合も、字幕は閲覧できない。

字幕付きテレビコマーシャルの表示中は、通常のテレビ番組のセリフなどと同様に、視聴者のリモコン操作などによって、画面に「字幕」を表示・非表示の切り替えができる。

↑ リリース提供の事例
↑ リリース提供による事例

何らかの事情で音声が聴けない・聴かない状態、映像のみの「視聴」の場合、音声が無い映像は内容を把握するのが難しくなる(音声付が前提で構成されているからだ)。【「トレインチャンネル」の秘密をちょっとだけのぞいてみる】で紹介した電車内映像広告の場合は、元々音無しを前提としており(サイレント映画のようなもの)、既存のテレビコマーシャルからのコンテンツ流用でも字幕スーパーを追加するなど、工夫が凝らされている。花王の今回の「字幕付きテレビコマーシャル」はこの切り口に近い。

今回の花王による「字幕付きテレビコマーシャル」は、高齢化の進行やライフスタイルの変化など、ライフスタイル・視聴環境・テレビ市場の変化に伴うもの。有効な手法との認識ができる結果が出れば、他社も同様の対応をすることになるだろう。

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