2月上旬まで記録的寒波の恐れ・日本気象協会が警戒公知

2012/01/24 06:35

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豪雪日本気象協会は2012年1月20日、同年1月23日から2月上旬にかけて冬型の気圧配置が続き、過去の記録的寒波に匹敵する寒さ・積雪の恐れがあるとして、十分な警戒を呼び掛けた。実際、1月20日には東京都心でも初雪を観測、さらに本日1月24日には前日夜半から関東地方平野でも積雪となり、この寒波到来観測を裏付ける気象状況となっている(【発表リリース】)。


↑ リリース掲載の「東日本上空1500メートル付近の気温」動向・予想。青色は平年より低め、だいだい色は高めを示す
↑ リリース掲載の「東日本上空1500メートル付近の気温」動向・予想。青色は平年より低め、だいだい色は高めを示す

リリースによると今シーズンは、全国的に気温の低い状態が続いており、昨年末のクリスマス寒波以降、日本海側の降雪が本格化している。今後(リリース発表の20日時点で)23日頃から再び非常に強い寒気が入り始めるが、この寒波の規模は昨年末のクリスマス寒波以上と予想されるだけでなく、少なくとも2月上旬にかけて寒気が停滞するため、日本海側を中心に雪の降りやすい状態が続くとのこと。

さらに低温状態が継続するため、積雪がほとんどとけずに降り積もることが予想される。このため、北日本から西日本の広い範囲で、大雪による交通障害、積雪や路面凍結、電線や樹木への着雪被害、雪下ろし中の事故、居住地域の孤立化などの可能性があり、十分な警戒が必要としている。

この寒波の規模についてリリースでは、これまでの天候経過や「2週間以上にも及ぶことが予想される(勢力の)寒波」、さらには上空の気圧配置の動向、ラニーニャ現象中であることと合わせ、豪雪によって災害史に名を残す『三八豪雪(昭和38年1月豪雪)』や『五六豪雪(昭和56年)』、『平成18年豪雪』に匹敵する規模になる可能性があるとしている。

特にリリース添付の別途資料では今回の寒波により、特に日本海側の広い範囲において、

・大雪や暴風、猛吹雪による鉄道交通の乱れ
・道路交通の規制多発(除雪作業、吹雪など)
・雪崩被害や雪崩の危険回避に伴う、道路や鉄道の規制
・電線への着雪による停電被害
・交通網の寸断による居住区域の孤立化
・家屋の倒壊
・雪下ろし時の事故
・農作物や農業施設への被害、流通鈍化による価格高騰

のリスクを呈し警告を発している。気圧配置によっては日本海側だけでなく、他の地域でも積雪により、類似リスクが生じる可能性も示唆している。

都心でも雪【冬場の時間単位での電力需給推移をグラフ化してみる】でも指摘しているが、「少なくとも」今冬はこれまでの冬と比べ、電力供給力不足が懸念されており、特に東北電力管轄では昨夏の豪風雨による水力発電所の被害も回復半ばの状態(【最新の状況発表リリース】)。北海道電力、状況によってはさらに東京電力管轄から電力融通を受け、何とか「供給力不足によるブラックアウト・リスク」を回避する日々が続いている。

今後寒さが強まるに連れ、必然的に暖房の利用も増える。被災地域の人達の健康問題をはじめとする上記リストにある不安要素、そして電力需給の問題などに対し、大いに留意しなければならない。

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