任天堂、DS用マジコン販売業者への刑事摘発を発表

2012/05/31 06:40

マジコン[任天堂(7974)]は2012年5月30日、同社が発売している携帯ゲーム機ニンテンドーDSに施された技術的制限手段(セキュリティ)を回避し、コピーされたゲームの起動を可能にする、いわゆる「マジコン」(マジックコンピューターの略。某社のツール「スーパーマジコン」を由来とする)と呼ばれる装置の販売者に対する、刑事摘発が行われたことを発表した。マジコンなどの技術的制限手段回避装置の輸入・販売行為に対しては、昨年12月1日に改正不正競争防止法が施行され、同行為に対する刑事罰が導入されている(参照:【マジコン販売に刑事罰適用へ・不正競争防止法改正骨子まとまる】)。今般の刑事摘発は、同法の改正後、マジコンを販売する業者らに対する初の刑事摘発となる(【発表リリース】)。

任天堂はマジコン販売業者らに対し、これまで民事的手段を通じて警告を発し、また、民事訴訟を提起して対応してきた。しかしながら、マジコンの販売を違法とする民事訴訟の確定判決(平成20年(ワ)第20886号、35745号)を得、さらに、2011年の不正競争防止法改正によりマジコンなどの販売に刑事罰が導入された後も、なお同種装置の販売を止めない業者らが後を絶たない状況は継続。そこで愛知県警察本部の協力のもと、今般の刑事摘発に至ったと説明している。

今件についてはACCS(一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会)の活動報告レポートに【マジコン販売事案で初適用、不正競争防止法違反容疑で男性を逮捕】として詳細が記載されている。

任天堂からの報告によると、愛知県警サイバー犯罪対策課と千種署は、平成24年5月30日、携帯用家庭ゲーム機にあらかじめ内蔵されている不正コピー版ゲームソフト使用制限プログラムについて、これを無効化する装置をインターネットを通じて販売した埼玉県三郷市の自営業男性(39歳)を不正競争防止法違反(技術的制限手段回避装置提供行為)の疑いで逮捕しました。

男性は、平成24年2月14日から平成24年3月9日までの間、3回にわたりインターネット販売サイトを通じて、3人の顧客に対し、ニンテンドーDSに施された技術的制限手段(セキュリティ)を回避してコピーゲームの起動を可能にする、いわゆる「マジコン」と呼ばれる装置を代金合計7200円で販売し、郵送して、不正競争を行いました。なお、警察によると、男性はマジコンの販売を認めており、また、ニンテンドーDS用マジコンの販売に不正競争防止法を適用しての逮捕は全国初とのことです。

「マジコン」に関しては自前のソフト作成や、自主取得のソフトのトラブルの際の保険という大義名分が掲げられる場合もあるが、現状では少なくとも機器の販売は上記にある通り「不正競争防止法違反(技術的制限手段回避装置提供行為)」という違法行為に相当する。また、今年の2月には福岡県警察本部による、Wiiの改造を代行していた業者に対する事件の摘発があり、既に同事件は被告の有罪が同月中に言い渡され、その後判決は確定している(コピーソフトの販売、さらにはそれらが動くようにWiiの改造を請け負ったというもの。罪状はやはりを不正競争防止法違反(技術的制限手段回避装置提供行為)と著作権法違反の疑い)。

任天堂では今件リリースに際し、諸外国でもマジコンなどの販売を違法とする判決が相次いでいること、一度は無罪判決が出た国でもその後有罪判決が出て一部は確定している実態など、世界的な流れとしてマジコンの類が規制対象化している現状を伝えている。そして「今般の摘発により、今後マジコン等の装置が市場から無くなることを期待しています」とあり、強い意志を表明している。

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