移動コンビニ「ファミマ号」、小型の2トントラックタイプが福島県南相馬市で展開へ

2012/06/22 06:55

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ファミマ号2トンタイプ[ファミリーマート(8028)]は2012年6月21日、2トン車タイプの移動コンビニ「ファミマ号」を新たに導入し、避難指示解除準備区域となった福島県南相馬市にて、同年6月27日から営業を開始すると発表した。常温・定温(16-20度)、チルド(3-8度)、冷凍(マイナス24度以下)、ホットの5温度帯販売設備を有する。今件導入で「ファミマ号」は計4台となる(【発表リリース】)。


↑ 移動コンビニ「ファミマ号」
↑ 移動コンビニ「ファミマ号」

今件「ファミマ号」の展開は復興庁福島復興局からの要請に基づくもの。東日本大震災による津波被害のため、現在一時休業しているファミリーマート南相馬小高店の駐車場にて、同年6月2日から移動販売車による営業を開始することとなる。


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↑ ファミリーマート南相馬小高店。福島県南相馬市小高区福岡字有山15-1
↑ ファミリーマート南相馬小高店。福島県南相馬市小高区福岡字有山15-1

今回導入される「ファミマ号」は、より幅広い地域で営業を実現するため、新たに2トンタイプが導入される。従来の3トンタイプと同様“お買い物の楽しみを体感していただきたい”との考えのもと、トラックの荷台を改造し小型店舗をイメージして、おむすびやサンドイッチなどの中食商品だけでなく、菓子類や軍手などの日用雑貨、合計約200種類の商品を揃えている。専用の発電機を搭載しているため、停電地域でも営業が可能(約50時間)、入口・出口を1か所ずつ設け、出入口には手すり付きの昇降ステップを設置し、乗り降りの負担軽減を試みる。また支払方法はハンディレジ(1台)、現金のみの会計で、ファミマTカードは利用できない。付帯設備として手洗い台1台、電子レンジ1台、電気ポット1台などがある。

同店は南相馬市のメイン道路である国道6号線と小高区の中心街に繋がる県道255号線との交差点に位置しており、毎週水・金曜日の11時から14時まで、店舗近隣に一時帰宅をしている住民や復興支援に携わる人へのサポートを目的に営業することになる。そして今後は、地域の要望を確認しながら、順次営業拠点を拡大する予定とのこと。

今件はランニングコスト上、機動面の上でも運用しやすい小型車両(2トントラック、オートマチック仕様、普通免許で運転が可能)を用いることで、リリース上の文言にある通り「より幅広い地域で営業」を可能とする車両の実証実験も兼ねているものと思われる。従来の「ファミマ号」では行き来が難しかった地域(細い街道など)でも、2トントラックなら移動可能な場合も多々ありうる。さらに普通免許で運用できることから、ドライバー要員の確保も容易になる。

「ファミマ号」の今後の展開に期待すると共に、各コンビニの類似移動販売車の動向にも注目したいところだ。

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