緊急時には対策情報を発信…防災訓練でデジタルサイネージ付き自販機登場

2012/09/04 06:40

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音声付デジタルサイネージ一体型自動販売機【大日本印刷(7912)】とDNP映像センターは2012年9月3日、同年9月1日に実施された【「平成24年度東京都・目黒区合同総合防災訓練」】において、音声付デジタルサイネージ一体型自動販売機をJR目黒駅周辺に6台設置し、大災害発生を想定した緊急時の情報発信の運用実験を行ったと発表した。通常の自動販売機に併設されるゴミ箱部分上部に液晶モニタが設置され、平時には広告など、緊急時には警報や避難場所など各種必要な情報が公知される(【発表リリース】)。


↑ 音声付デジタルサイネージ一体型自販機
↑ 音声付デジタルサイネージ一体型自販機

今回防災訓練時に設置された「音声付デジタルサイネージ一体型自販機」は、ダイドードリンコとDNPが共同開発した、飲料自販機とデジタルサイネージが一体化したもの。ニュースや広告など設置場所に応じた情報提供を目的としている。ポイントは次の2点。

1.防災、減災のための効果的な伝達ツール
平常時は防災に役立つ情報を告知するとともに、災害発生時には住民への避難場所の告知や帰宅困難者へ災害用伝言ダイヤルの使用方法、津波警報などの情報を告知する。

2.設置と運用の費用を飲料自販機でまかなう無料モデル
ダイドードリンコの飲料自販機の売上から当機器の設置・運用に関わる費用をまかなうため、通常は設置者が負担するデジタルサイネージの設置費用が不要。

神奈川県の自動販売機併設型緊急地震速報対応デジタルサイネージ公開された「正面からの図」ではスピーカー部分が見えないが、今件自販機は以前【緊急地震速報対応型のデジタルサイネージ付き自販機、神奈川県に設置】で紹介した「自動販売機併設型緊急地震速報対応デジタルサイネージ」とほぼ同一のものと考えられる。ゴミ箱併設型の自販機ではゴミ箱部分の上層部が空間・空きスペースになりやすいが(ゴミを捨てるための穴は、利用者の身長などを考えるとあまり高い場所には配せない)、今件のようにデジタルサイネージを組み合わせることで有効活用ができる。しかも平時にはゴミを周囲に散らかさずに広告場所を提供し、緊急時には公共テレビ・スピーカー的な役割を果たすため、社会貢献度の大幅なアップも果たされる。

リリースでは「公共性の高い施設、学校、病院、展示会場や、利用者の多く集まる店舗、商業施設などにこの災害情報を提供するデジタルサイネージ一体型自販機を展開していきます」とある。設置面積をある程度必要とすること、メンテナンスの問題もあるが、今後積極的な展開を望みたいところだ。


■関連記事:
【小田急電鉄、災害時に飲料を無償提供する自動販売機を設置開始・全駅設置を目指す】

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