「振り込め詐欺」の新名称「母さん助けて詐欺」などに決定…警視庁発表

2013/05/13 06:55

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振り込め詐欺の新呼称決定イベント警視庁は2013年5月12日、先に【警視庁が 「振り込め詐欺」の新しい名前を募集】で伝えたように、「振り込め詐欺」の新名称を一般公募していた件につき、最優秀作品として「母さん助けて詐欺」を選出したと発表した。他に優秀作品として「ニセ電話詐欺」「親心利用詐欺」も選出した。今後はこれまで利用していた「振り込め詐欺」と併用する形で、各種啓蒙活動などでこれらの名称が用いられることになる(【警視庁・振り込め詐欺特設ページ】【警視庁・犯罪抑止対策本部ツイッターアカウント】)。



↑ 振り込め詐欺の新名称決定のイベントを伝える報道映像(公式)。
↑ 振り込め詐欺の新名称決定のイベントを伝える報道映像(公式)。【直接リンクはこちら】

主に高齢者を対象とした、身分を偽って現金を振り込ませるタイプの詐称行為「振り込め詐欺」は、現在では約7割が現金の手渡しによる犯行と化している。これはATM経由での行為を防ぐ対策によるものだが、結果として名称が犯罪の実態を的確に表現できていない状況となりつつある。そこで警視庁では、ツイッターや郵送などで新名称の公募を行った。

今回の公募に対し1万4104件の応募があり、その中から最優秀作品として「母さん助けて詐欺」が、優秀作品として「ニセ電話詐欺」「親心利用詐欺」の2つが選出された。冒頭にもある通り、今後は警察庁で指定されている「振り込め詐欺」と共に、この3つの名称が警視庁で用いられることになる。

振り込め詐欺・被害の実態


「振り込め詐欺」はかつて「オレオレ詐欺」と呼ばれていたが、詐称方法が巧みなものとなり「オレオレ」によるものとは限らなくなってきたため、2004年12月には警察庁が「振り込め詐欺」との名称に変更している。警視庁(東京都管轄の警察本部)管轄内だけでも、事件件数・金額共に増加傾向にあり、特に今年に入ってからは昨年を大きく上回るペースで被害金額が増加中。3月末現在で前年同月末の2倍近い被害額が発生している。

↑ 振り込め詐欺被害件数(各年別月末まで累計)(警視庁認知範囲)
↑ 振り込め詐欺被害件数(各年別月末まで累計)(警視庁認知範囲)

↑ 振り込め詐欺被害金額(十万円)(各年別月末まで累計)(警視庁認知範囲)
↑ 振り込め詐欺被害金額(十万円)(各年別月末まで累計)(警視庁認知範囲)

警視庁犯罪抑止対策本部の話によると、振り込め詐欺に関しては「被害者の8割は女性」「被害者の約5割は70歳代」「被害者の約7割は夫婦二人、あるいは一人暮らし」「過去に詐欺被害の経験がある人は約4%」とのデータがある。今後高齢化がさらに進むにつれて高齢者人口が増加し、また一人暮らし・老夫婦のみの世帯が増えるにつれ、振り込め詐欺の対象となりうる人の数はさらに増えていく。

今回の新名称決定を気に、今一度自分自身、さらには身の回りの人への注意喚起をしてほしいものである。

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