「うちもスライスチーズ1枚減ります」明治、チーズやマーガリンの値上げ・容量削減へ
2014/01/22 07:00



↑ 内容量変更(21品目)

↑ 価格改定(6品目)

↑ 内容量変更・価格改定(3品目)
今回の明治による市販商品の容量変更や価格改定は、実質的な値上げとなる。その理由について明治側では海外原材料相場の高値圏での推移に加え、為替相場の円安により、輸入原料チーズや原料油脂価格の高止まりを挙げている。加えて輸入の飼料価格やエネルギー価格の上昇などが日本国内の酪農経営を圧迫していることから、2013年度のチーズ向け生乳取引価格が2013年4月にさかのぼり引き上げていることなど、コスト面での重圧が続いており、明治側でもコスト吸収に取り組んでいたが、自助努力だけでは対応しきれない水準になったため、今回の値上げに踏み切ったとしている。
変更内容は上記図版にある通りだが、チーズ群は7.5%から20.0%、マーガリン群は6.3%から6.7%の変更となる。チーズは枚数が1枚単位で減らされているものが多く(商品名も変更されている)、その分変更量も大きなものとなっている。最大変更量は「明治北海道十勝とろけるチーズ 使い切り5パック」で、これまで125グラム入りだったものが100グラム入りとなる(価格は275円(税別)で変わらず)。
なお明治におけるチーズやマーガリンの値上げは2008年9月1日以来約5年半ぶり(金融危機ぼっ発直後の、商品市場の乱高下に伴う資源価格高騰の影響を受けてのもの)。その際の改定幅は4.5%から20.0%だった。
【世界の食料価格の推移(FAO発表)】で月次データを精査しているが、乳製品価格は去年初頭から世界的に上昇を続けており、その動きが鎮静化する気配が無い状態が続いている。さらに為替レートの変動に伴う輸入原料の価格上昇や、エネルギー価格の上昇による酪農方面でのコスト上昇も無視できない。今回の値上げは致し方ないものとはいえ、結構な上げ幅であることから、チーズなどの愛用家には痛い話となりそうだ。
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