その額実に5億円・マーベラスが開発中の新ゲーム、費用半分を社長が身銭で出資

2009/04/11 09:05

株式イメージ【マーベラスエンターテイメント(7844)】は2009年4月9日、総額約5億円の第三者割当増資(株式の発行による資本金の増強)を行うと発表した。その全額を同社の代表取締役社長、中山晴信喜氏が引き受ける。総額10億円のコストが予想される、現在制作中のオリジナルゲームソフトの開発資金に充当するとのこと(【発表リリース、PDF】)。

今回の第三者割当増資は、プレイステーション3やXbox360などのハイエンド・ゲーム機向けの新ソフト開発にかかる費用約10億円に充当するもので、このタイトルは2011年3月期までに発売される予定(他機種対応、日本だけでなくアメリカ・ヨーロッパでの発売を予定)。増資そのものは1株1万2850円で4月27日に払い込み・実施。増資により中山氏は44.90%の株式を保有する筆頭株主になる。

同社ではタイトル受注の減少や開発の遅延、販売の戦略的延期、棚卸資産の評価損、さらには今年7月予定の本社移転に伴う経費で、2009年3月期の決算は最終赤字となる見込み。今回調達される約5億円は、最終赤字によってマイナスとなる株主資本の利益余剰金部分に該当する金額で、資本増強と財務安定性の強化のためにも必要と説明している。

なお、上場企業である以上、公募(市場から株主を応募する)という手段も選択肢の一つとして想定できるわけだが、これについては

増資割当先である中山晴喜は、持株比率第二位(募集前)の大株主であり、同時に当社の代表取締役社長として経営のリーダーシップを取る立場にあります。したがって、ハイエンド・ゲーム機向けゲームソフトを成長ドライバーとして、株主価値を向上させる必要性を最も認識しているものと判断しております。

また、現状の金融環境を総合的に鑑みて、投資家の需要動向に左右されず、確実に資金調達を実現するため、本増資の割当先として中山晴喜が適切であると判断し、選定いたしました。

と説明している。加えて、中山氏本人が第三者割当増資を引き受けるだけの財力を持ち合わせていたのも、理由の一つといえるだろう。

単に「会社のトップが自ら身銭を切り、メインプロジェクトのリーダーが重責を担う」という意味で資金提供を行うのなら、第三者割当増資でなくとも社債や転換社債、貸出金などの手もある。手持ちの株式が希薄化した既存株主らにとっては複雑な心境といえる。

ただ、借入金などと違い株式は「ご破算になるリスク」を十二分に抱える有価証券であり、時期が来たら返済しなければならない社債と比べて「責任を負う度合い」はケタ違いに大きい。その点で、中山社長が今回のプロジェクトにどれだけ気合を入れているかが理解できるというものだ。

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