博報堂、売上低迷と保有株式の下落で合併後初の最終赤字へ

2009/04/25 11:20

株式イメージ【博報堂DYホールディングス(2433)】は2009年4月24日、2009年3月期における連結決算の下方修正を発表した。それによると、同年の純損益が前回予想の23億円の黒字から、32億円の赤字になる見通しであることが明らかになった。売上の減少に加えて保有している有価証券の評価損が響いた形で、決算上の赤字は2003年における経営統合後でははじめてのこととなる(【発表リリース】)。

主な修正予想数字は以下の通り。

・売上高……1兆0330億円(1兆0430億円)
・営業利益……151億円(135億円)
・経常利益……171億円(159億円)
・当期純利益……-32億円(23億円)

※()内は前回予想

前回予想と比較すると、広告出稿のさらなる減少で売上は低迷し減少。ただしコスト削減(販管費の削減)を推し進めたことで営業利益・経常利益は増加している。企業努力が進んでいること・経営のスリム化が促進されていることが見て取れる。

しかし「株式市況の悪化にともなう投資有価証券評価損の増加やのれんの一括償却を行なったことなどで特別損失が増加したことと、繰延税金資産の一部取り崩しを行なった」など、市場低迷により特別損失が大きく、これにより当期純利益は赤字に転じてしまう予想となった。なお具体的な特別損失の内訳は発表されていないため、有価証券の評価損がどれほどのものなのかは現時点では不明。

同日、2009年3月度における売上実績も発表されているが、内情は【博報堂の2009年2月の売上高をグラフ化してみる】とさほど変わらず、既存4大媒体、特に新聞・雑誌などの紙媒体の低迷振りが目立つ。

今年度は昨年が1度きりだった業績予想修正について、今年に入ってからは今回が3度目になる。保有有価証券の評価損によるところも大きいが、それと同等に売上の急速な低迷が、度重なる業績予想修正を余儀なくされたと言えよう。

広告代理店のもう一方の雄である[電通(4324)]は、現時点では直近期において最終黒字を予想しているが、先日4月6日に大規模な有価証券評価損を計上する予定であると伝えている(【発表リリース、PDF】)。博報堂の状況を見るに、電通も大規模に黒字を減らす、あるいは赤字に転落する可能性も否定できない。大手の広告代理店においてですら、昨今の景気後退・メディア不調は大きな痛手となっているようだ。

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