電通、保有株式の下落で上場初の最終赤字へ

2009/05/08 05:25

広告代理店イメージ[電通(4324)]は2009年5月7日、2009年3月期における連結決算の下方修正を発表した。それによると、同年の純損益が前回予想の110億円の黒字から、204億円の赤字になる見通しであることが明らかになった。売上や営業・経常利益は前回予想から上向いているものの、保有している有価証券の評価損が響いた形で、決算上の赤字は2001年における上場以来はじめて、未上場もあわせると創業期の1901年・1902年の赤字以来のこととなる(【発表リリース】)。

主な修正予想数字は以下の通り。

・売上高……1兆8871億7000万円(1兆8665億円)
・営業利益……431億8400万円(358億円)
・経常利益……533億6300万円(442億円)
・当期純利益……-204億5300万円(110億円)

※()内は前回予想

前回予想と比較すると、本業においては売上の向上、さらには各種経費の見直しなどで営業利益・経常利益などが向上したものの、「株式市況の低迷に伴い投資有価証券評価損が約510億円発生した」ことなどを受けて大きな特別損失が発生、これにより当期純利益は赤字に転じてしまう予想となった。有価証券の評価損は主に同社が保有しているフランスの広告会社や【オプト(2389)】の株価下落によるもので、【発表リリース、PDF】にもあるように、すでに今年4月6日の時点で評価損が発生することを伝えていたが、今回の下方修正はそれを反映してのものとなる。

広告代理店の業績修正といえば、先日【博報堂、売上低迷と保有株式の下落で合併後初の最終赤字へ】でもお伝えしたように日本国内の代理店におけるもう一方の雄ともいえる【博報堂DYホールディングス(2433)】が上場来初の最終赤字を発表している。大手の広告代理店においてですら、昨今の景気後退・メディア不調は大きな痛手であることに違いはあるまい。

しかしながら先の博報堂の下方修正内容と比べると、(詳細は決算発表時に明らかにされるだろうが)前回予想と比べて本業部分が上方修正されていたことは注目に値する(※前期と比べれば落ち込みを見せていることに違いはない)。広告業界の厳しさの中、売上など本業部分も下方を余儀なくされた博報堂と比べ、どのような内情で持ち直しの数字をはじき出したのか、こちらも最終赤字という事実同様に注目すべき要件ではある。


■関連記事:
【博報堂の2009年2月の売上高をグラフ化してみる】

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