3DS「いつの間に交換日記」など一部サービスの即時停止、未成年保護のため
2013/11/01 19:10



↑ いつの間に交換日記公式ページ
↑ 「いつの間に交換日記」一例。【直接リンクはこちら:宮本茂 直筆のサインとマリオのイラスト】
『いつの間に交換日記』『うごくメモ帳 3D』は共にニンテンドー3DS用に無料で配信されているダウンロードソフト。それぞれ手書きの日記、メモやパラパラ漫画のような動画の「いつの間に通信」「すれちがい通信」「フレンドリストに登録している相手との間」による交換を通じ、コミュニケーションが出来る創作コミュニケーションツール。
ところがこれらのソフトの機能を通じ、公序良俗に反する写真などが送受信されてしまう事例が発生し、任天堂側でもこの事態を把握すると共に、防止策について検討を重ねてきた。
しかしながら現行のサービスにおいては利用者すべてに安心できる、公序良俗に抵触する写真を受信し得ない環境を提供することが困難と判断。本日付けをもってインターネット機能を利用した写真の送受信が可能な「『いつの間に交換日記』 における、いつの間に通信を使った日記の送受信」「『いつの間に交換日記』 における『とくべつな日記』」「『うごくメモ帳 3D』におけるフレンドうごメモギャラリー」のサービスを停止することとなった。なお『うごくメモ帳 3D』の「ワールドうごメモギャラリー」は継続して利用できる。
任天堂では今回の停止措置に関して「ご利用いただいている多くのお客様には大変ご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございませんが、未成年のお客様のご利用も多いことを考慮し、判断をいたしました。何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます」とコメントしている。
【子供のネットトラブル、コミュニティサイト周りは悪化へ(2013年上半期データ反映版)】で解説している通り、警察庁が発表した子供に関わるインターネットを使った諸犯罪については、いわゆる「出会い系サイト」経由は減少を続けているものの、「コミュニティサイト」経由のものは増加の一途をたどっている。スマートフォンの普及に伴うチャットタイプのコミュニケーションツールの急速な普及が一因だが、今回停止したサービスのように、利用ハードルが低く自由度が高いコミュニケーションツールを用いられる可能性も十分にある。また、犯罪に直接結び付かなくとも、受信した子供が公序良俗の観点で不快な想いをさせられる事例は想定できる(というより、任天堂側でも「実態を把握」していることから、実例が多々あったものと思われる)。
一部の悪しき使い方をする人たちの所業で、楽しく、有意義で、可能性に満ちあふれたサービスが止められてしまうのは誠に残念でならない。概して悪用した人たちにはペナルティが課せられることなく、その他の無垢な人たちが不快な思いをさせられ、損をすることになる状況に、やるせない想いを抱く人も少なくあるまい。
■関連記事:
【国で異なるネット上の「他人格でのふるまい」と「うそ」の傾向】

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