【更新】TBS、行政の不手際の現場を「ねつ造」報道したとして、総務省から厳重注意

2009/06/06 10:45

注意イメージ総務省は2009年6月5日、同年4月11日に放送された【TBS(9401)】のニュース番組【情報7days ニュースキャスター】において、放送法で定められている「放送番組の編集上求められる注意義務」を怠った重大な過失があったと認められたことから、TBSに対して厳重に注意すると共に、再発防止に向けた取り組みを3か月以内に文書で報告するよう求めたことを発表した。TBS側では今件について、該当番組サイト・本社サイト双方において何ら正式なコメントを発していない(【総務省発表リリース】)(発覚当時の4月25日、番組内で発覚内容については謝罪している)。

情報7days ニュースキャスター
情報7days ニュースキャスター

リリースなどによれば、4月11日に放送された「情報7days ニュースキャスター」の「地方自治特集」のビデオ映像において、二重行政の事例として放送した部分について、

・清掃車が普段は清掃を継続する国道、国道が通る交差点において、番組スタッフが依頼して清掃車に清掃を中断させた。その様子を収録し、放送。
・番組では、「清掃車が掃除していたのは府の道路。国道にさしかかると清掃をやめなければならない。国道が通る交差点は国が掃除することになっているという」と説明し、二重行政の象徴的な事例として紹介していた。
・しかし実際には普段ブラシを上げる行為はせず、その事実を番組スタッフも認識していたにも関わらず、演出として収録、放送に利用。理由としては「ブラシを上げるのが正式な方法と思い込んでいた」と説明している。
・この点において放送法第3条の2第1項第3号「報道は事実をまげないですること」に抵触しており、TBS本社にも番組の編集上求められる注意義務を怠った重大な過失があったものと総務省では認識。
・今行為は「放送の公共性とその社会的責任にかんがみ、誠に遺憾」である。

とし、再発防止策の提示を総務省側が求めている。

簡単に表現すれば

「行政のムダの一つ、二重行政を摘発しよう」
「管轄区分が違えば清掃車の掃除も中断するシーンを見せれば分かりやすいゾ」
「でも実際にはそんなことしてないってサ」
「そんなの関係ねぇ! 事実を曲げてもこっちの思い込みを『分かりやすく』演出すればそれでOK!!!」
「清掃業者に頼んでやってもらおう」
「撮った映像は『これが二重行政の実態です』と放送しようゼ」

という流れになる。詳しい状況は発覚時に報じられた各記事([asahi.com]など)にあるが、番組スタッフは「交差点でブラシを止めてくれないと取材にならない」と業者側に依頼している。つまり最初に「結論ありき」で取材を行い、それが思惑と違うと「やらせ・ねつ造」してでも結論を「作り上げてしまう」行為をしたことになる。報道側はしばしば行政の姿勢に対し「最初に結論ありきで開く公聴会など意味が無い」とシュプレヒコールを挙げるが、まったく同じようなことを自らの手でしていたことになる。

さらに今件は百歩譲って「再現映像」ですらなく、虚実を(自ら認識しておきながら)真実のように演出し、それを世間一般に知らしめしている。今回は放送を見た近畿地方整備局が意図的な虚実報道に気がつき文書で指摘したからTBS側も対応したものの、この対応が無ければ今件の二重行政の様相は「事実」として流布されることになる。

果たしてこのような「演出」が今件だけだったのか、たまたま今回発覚したものだけなのか、【総務省も「喝っ!」 不誠実な番組問題でTBSが総務省から厳重注意処分】【TBS(9401)が「人間!これでいいのだ」で演出行き過ぎとしておわび・ただし「ねつ造問題とは違う」と認識】【TBS「みのもんたの朝ズバッ!」で不二家報道にねつ造問題発覚、TBSは事実を認めるも「ねつ造などはない」】など同局で相次いでいる同様の問題をかんがみるに、色々考えさせざるを得ない。



子どもへの説教イメージいたずらを続ける子どもに対し、「それはしてはいけないことだ」と注意するだけでは大抵において同じ事を繰り返してしまう。注意すると共に「そのようなことをするとペナルティがあるんだよ」とさとすこと、そしてそれでも繰り返すのなら実際にそのペナルティを与え、注意がブラフでは無く事実であることを知らしめないと、やはりいたずらは繰り返される(注意の繰り返しだけで実際の罰則を与えないと、ブラフでしかない・口先だけだと子どもが「学習」してしまうからだ)。

昨今のTBSは、「注意を受けるだけで同じいたずらを繰り返す子ども」のような立ち位置ではないだろうか。総務省など行政側でもそろそろ「注意」が単なるブラフではないことを「学習」してもらうよう、次のアクションに打って出る時期が来ているのだろう。そのための放送法なのだから。

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