WHO、新型インフルエンザの警戒水準をフェーズ6に引き上げ・公式に「パンデミック」宣言

2009/06/12 04:54

新型インフルエンザイメージ世界保健機構(WHO)は2009年6月11日、新型インフルエンザ(インフルエンザA(H1N1))に対する警戒水準(フェーズ)をこれまでの「5」から最高値を意味する「6」に引き上げ、世界的大流行(パンデミック)状態であることを正式に宣言した("The world is now at the start of the 2009 influenza pandemic.") 。同時に健康被害の深刻さや毒性に関する基準を検討しており、これについては「重度」「中度」「軽度」のうち「中度」であるとしている(【発表リリース、英語】)。

WHO発表の2009年6月11日現在における確認済み感染者数
WHO発表の2009年6月11日現在における確認済み感染者数

【WHO、今週末にも「パンデミック」・フェーズ6への移行宣言か】にもあるように、毒性は弱いものの新型インフルエンザの感染者はすでに南北半球を問わず広範囲に多数発生しており、事実上「パンデミック」状態に移行している環境下にあった。【WHOの最新データ(Influenza A(H1N1) - update 47)】によれば、患者数は累計で2万8774人、新型インフルエンザを起因として亡くなった方は144人に登る。

WHOのチェン事務局長イメージ昨日の時点では「週末にもパンデミック宣言か」という話が支配的で、同時に「毒性の強弱の区別無く一様にフェーズ6というのは実態に合わない」との意見もあった。しかし北半球だけでなくこれから冬を迎える南半球、特にオーストラリアで感染が広まっていることなどの状況をかんがみてか(フェーズ6は「世界の2つの地域でヒト-ヒトの持続的感染」が条件)、発表は6月11日の午後に前倒しされたようだ(10日には8か国の保険担当者とWHOのチェン事務局長との電話会談が行われ、11日に緊急委員会が開催され、今件が決定された)。

一方で、弱毒性であることや対抗薬が存在すること、ワクチンの生産が進んでいることから、国境閉鎖や国際貿易、人々の移動を妨げる必要はないこと、過剰な反応を慎むべきであることを明言すると共に、新設した健康被害の深刻さや毒性に関する基準については「中度」として定義。また、広範囲に感染が広まるも毒性の弱さから事態そのものは終息に向かいつつある国(北半球の先進諸国など)に対しては、秋以降に訪れる可能性が高い「第二派」に備えるよう促している。

日本では現時点では日本国内の情勢を見た上で、現状から対処方針を見直す事はないと発表されており、WHOのパンデミック宣言が「即時に」影響するわけではない。今後はすでに定められている対応マニュアルに従い、国内の感染状況をみながら警戒水準を変更していくことになる。

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