短期間で量産可能な細胞培養の新型インフルワクチン「Celtura」、1回の接種で8割の免疫を確認

2009/09/05 10:07

医療イメージスイスの製薬大手のノバルティスは2009年9月3日、同社が開発した新型インフルエンザ(インフルエンザA(H1N1))用ワクチン「Celtura」の最初の臨床試験において、1回目の摂取で80%の被験者が高い予防効果を有する免疫を獲得できたことを発表した。2回目の摂取後は90%以上の免疫が確認されたという(【発表リリース】)。

今臨床試験はイギリスのLeicester大学と同大学病院内で健康な成人ボランティア100人(18-50歳)を対象に行われたもの。「免疫効果を高める物質(アジュバント)を添加した細胞培養によるワクチン」を1回または2回接種し確認したところ、2回の接種を受けたグループにもっとも高い血清抗体反応が確認されただけでなく、1回接種のグループでも「インフルエンザ予防が可能」と判断できる同様の抗体反応が確認できた。

具体的には1回接種グループでは80%、2回接種グループでは90%以上の被験者で、赤血球凝縮抑制抗体値が40・あるいはそれ以上に達した(欧米の規制当局規定による免疫原性基準を満たしている)。

ノバルティス側では「Celtura」について、「2回の接種でより高い予防効果があることを示しているが、成人に対しては1回でも新型インフルエンザに対する予防効果がある可能性も示している。このことは、ワクチン供給能力に限界があるなかで、これから数か月のうちにワクチン接種を準備する公衆衛生当局にとっては大変重要な情報であると考えている」とコメントしている。現在同社では、世界各国で従来の鶏卵培養ワクチンと新規の(今回発表された)細胞培養ワクチンについてより多数の被験者を対象とする臨床試験を実施中。これらの臨床試験は合計で約6千人の成人および子供を対象としている。

厚生労働省では「現時点で」新型インフルエンザのワクチンについて、国内生産分で不足する分においては、海外からの輸入でまかなうことをほぼ決定している。今回開発され臨床試験が進められているノバルティス社の「Celtura」も、対象となることが予想される。従来の鶏卵培養ワクチンと比べ、大量生産向きの細胞培養ワクチンで一定の効果が出たことは、短期間に多くのワクチンが生産できるため、素早い対応が期待できよう。

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