医療関係者とハイリスク者などを対象・新型インフルエンザのワクチン接種優先対象者最終素案発表

2009/09/07 04:50

ワクチンイメージ厚生労働省は2009年9月6日、公式ウェブサイトにおいて電子政府総合窓口で「新型インフルエンザ(インフルエンザA(H1N1))用ワクチンの接種に関する素案」への意見募集を開始したと発表した。同年9月4日に報道向けに公表したものの一般公開で、9月13日まで意見を受け付け、9月中には方針を決定。10月末のワクチン供給開始以降速やかにこの順序に従い、接種を開始することとなる(【発表ページ】)。

ワクチンの接種目的は「死亡者や重症者の発生をできる限り減らすこと、及びそのために必要な医療を確保すること」。今回発表された最終素案では、医療関係者、ハイリスク者(疾患などを持ち感染によって重症化しやすい人)を最優先の接種対象者(1900万人)とし、その中でもさらに優先順位を定めた。また、その他の優先順位者3500万人も決定している。

●最優先の接種対象者
・インフルエンザ患者の診療に従事する医療従事者(救急隊員を含む)……約100万人(第一優先)
・妊婦……約100万人(第二優先)
・基礎疾患を有する者……約900万人(第二優先)(同一条件では小児を優先)
・小児(1歳-就学前)……約600万人(第三優先)
・1歳未満の小児の両親……約200万人(第四優先)
※一つの優先カテゴリーの接種が終了してから、次のカテゴリーの接種を開始するものではなく、出荷の状況に応じて、各カテゴリーの接種を開始する。

●優先接種対象者
・小中高校生……約1400万人
・高齢者(65歳以上)……約2100万人

ワクチン接種は個人の意思を尊重し、ワクチンの効果や限界、リスクについて十分に説明し理解を得たうえで実施することとしている。個人の意思を軽視し、強制的に接種することがないように留意するとのこと。

また、国内生産分(年度内1800万人分)では間に合わない分は輸入ワクチンを使うことになるが、こちらは早ければ12月下旬以降に使用可能と考えられる。この分は「優先接種対象者」に用いられる予定。

なお輸入ワクチンには同ページに別資料としてデータが公開されているが、現時点では2社が輸入元の候補に挙がっている。社名は伏せられているが各種データから、そのうち1社は【短期間で量産可能な細胞培養の新型インフルワクチン「Celtura」、1回の接種で8割の免疫を確認】で紹介したノバルティス社の「免疫効果を高める物質(アジュバント)を添加した細胞培養によるワクチン」であると思われる。もう1社も鶏卵培養による抗原生成のもので、同じくEUにて開発中のもの。

直前の記事にあるように、季節性インフルエンザやこれまでの発症データから仮定したシナリオによると、日本では9月から10月に「今年の」新型インフルエンザはピークを迎え、今ワクチンは(特に輸入ワクチンについては)対応が間に合わない可能性がある。とはいえ、新型インフルエンザのワクチン開発における事情(新型インフルエンザが確認されてからでないとワクチン製造にはかかれない、季節性インフルエンザワクチンとの生産のバランスの兼ね合い、緊急時に備えたワクチン開発・増産のための予算措置への妨害)を考えれば、現時点では最善を尽くしているとしても良い。

また、最優先の接種対象者や優先接種対象者は、逆に考えればそれだけリスクを抱えていることにもなる。【新型インフルエンザの対応リストを奥様向け雑誌から見てみる】【新型インフルエンザを気にしている妊婦の方へ……ちょっとした覚え書き】など各種情報を確認し、自分自身で出来ることを積極的にこなしてほしいものである。

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