吉野家、牛丼並盛を4月1日から20円値上げで300円に・牛すき鍋膳などは10円上げに

2014/03/11 19:40


牛丼チェーン店の吉野家は2014年3月11日、同社店舗における商品価格を同年4月1日午前10時から改定すると発表した。牛丼並盛価格が現行の税込280円から税込300円に値上げされるなど、多くの商品で10円から20円(税込価格)の値上げとなる。値上げについて同社側では「消費税率の改定と原材料の高騰、円安」を理由に挙げている(【発表リリース:吉野家 商品価格改定のお知らせ】)。



すでに随時お伝えしている通り、2014年4月1日から消費税率が現行5%に3%上乗せされ8%に改定される。これを受けてファストフード各チェーン店でも価格の改定が発表されている。吉野家でも消費税率改定と同じタイミング、4月1日の(午前ゼロ時ではなく)午前10時から各メニューの価格引上げを行うこととなった。

主な価格改定内容は次の通り。例えば牛丼並盛が280円から300円、同大盛が440円から460円、牛すき鍋膳の並盛が580円から590円、ロース豚丼並盛が480円から490円(いずれも税込)となる。また商品価格の表示方法については、これまで通り総額表示(税込価格)を継続するとしている。

↑ 今回発表された主な商品の価格改定
↑ 今回発表された主な商品の価格改定

吉野家では今回の価格値上げについて、その理由を「消費税率の引上げ」「原材料の高騰」「長引く円安」と3つ挙げている。同社では以前の四半期決算短信でも幾度となく後者2つの事由を業績が振るわない原因として挙げており、今回の消費税率引き上げは、ある意味「ちょうど良いタイミング」ともいえる。一方でこの価格改定に伴い「牛丼の味・品質の改良を進める」とも言及し、具体的な例として「肉の熟成度向上」「タレの構成成分改良」「玉ねぎの増量」を挙げている。

今回の発表リリースでは主な商品価格の改定のみが記述されており、例えばサイドメニューのみそ汁(50円)や生野菜サラダ(90円)などのメニューに値上げが適用されるか否かは現時点では不明。また値上げ幅を見れば分かる通り、単純に消費税率引き上げ分を価格に反映させるのではなく、需要が多い牛丼・並盛は20円の引き上げとする一方、集客力の強い牛すき鍋膳は高価格にも関わらず10円の引き上げに留めるなど、随所で配慮した価格設定が見受けられる。

さらに昨年発売され直近の吉野家のけん引力的な新商品である牛すき鍋膳と牛チゲ鍋膳だが、一部報道では3月末までの発売との話もあったものの、今回のメニュー改定で税率改定後の価格が発表されたことにより、4月以降も発売を継続することが確定した。

いわゆる「牛丼御三家」では先日すき家がメインメニューの牛丼並盛について、税率改定後に税込価格で現行より10円値下げし270円とするとの発表を行っている。今回の発表で4月から御三家が一様に牛丼並盛価格で横並びとはならないことが確定した。

なお現時点で御三家の残り一社、松屋からは税率改定後の価格について、発表はなされていない。


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