170両追加で計350両をインドネシアへ・JR東日本が退役車両をインドネシアの鉄道事業者に譲渡、技術支援も実施へ

2014/05/09 11:00


ジャカルタにある譲渡車両JR東日本は2014年5月8日、インドネシアの首都ジャカルタ近郊で都市鉄道の運行を行う鉄道事業者であるジャカルタ首都圏会社に対し、これまで横浜線で使用してきた205系車両約170両を追加で譲渡すると発表した。譲渡実施は同年5月下旬から開始されるが、それに合わせ車両メンテナンスや地上設備に関する情報交換も実施していくことになる。JR東日本ではすでに昨年180両の車両を同社に譲渡しており、これで合計350両に達する(【発表リリース:インドネシアの鉄道事業者との協力覚書締結及び車両の追加譲渡について】)。




↑ 先行して譲渡され運用が開始されている(動画は試験運用時点のもの)、埼京線の205系車両。【直接リンクはこちら:[Test Train] JR 205 HaE 25 at Jakarta Kota】

JR東日本では2013年9月から埼京線・川越線で使用してきた205系車両180両を、インドネシア鉄道会社(政府100%株式保有の鉄道会社。元国鉄)の子会社にあたるジャカルタ首都圏鉄道会社に譲渡すると共に、同年11月以降には技術者を派遣し、現地で車両の保守に関する技術支援を実施している。また今年に入ってからは3月26日にインドネシア鉄道会社及びジャカルタ首都圏鉄道会社と、鉄道運営などにおいて相互に協力を行っていくことを目的とした覚書を締結した。

今回の鉄道車両譲渡はそれに基づいたもので、横浜線で使用している205系車両約170両の譲渡に加え、鉄道の運用、メンテナンスなどの分野において人材交流・情報交換などを行い、交流を深めていく(横浜線では随時新型のE233系6000番台が導入される。2014年2月16日から営業運転が開始された)。また地上設備に関する情報交換も実施していく。

ジャカルタにある譲渡車両日本製の鉄道車両は海外の車両と比べれば比較的寿命が長く、車両内部の設備も優れていることから、日本国内で新型車両の登場や需要の変化に伴い退役することになっても、海外では大いに活躍の場を与えられる事例が多々見受けられる。今回の相次ぐ車両の譲渡も、その流れの一環といえる。

上記動画もその一例だが、動画共有サイトでは日本で退役した車両が海外、特に東南アジア諸国で活躍する様子が多数投稿されている。今回譲渡が決まった横浜線の車両も随時、ジャカルタ近郊の鉄道路線で用いられ、その雄姿を動画経由で観ることができるようになるのだろう。


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