大型食品スーパーみたいなファミマ的店舗…ファミマがJA全農と提携し、Aコープとの一体型店舗を展開へ
2014/05/29 08:00


↑ 展開店舗イメージ
今回発表されたファミリーマートとJA全農の提携は、両社が一体となり経営資源・ノウハウを有効活用し、店舗周辺の地域や組合員の利便性の向上を目指すと共に、店舗が社会・生活インフラとして有益に機能することを目指すもの。このため今後、コンビニの利便性、JAグループの生鮮食品や日配品、さらにはJAオリジナル商品(全農ブランド・エーコープマーク品)などの豊富なラインアップを有する一体型の店舗「ファミリーマート+Aコープ」を展開することになる。
「ファミリーマート+Aコープ」では交流サロンを兼ねたイートインコーナー、生産者直売コーナーなどをも設置し、地域の需要を踏まえた取り組みを実施する。また移動販売車を用いた営業にによる「買い物不便地域」の解消に向けた取り組み、商品の調達や開発もファミリーマートとJA全農とが共同で取り組みを行うなど、一体型店舗の展開を超えた領域での取り組みを検討することになる。
この取り組みに基づき、「ファミリーマート+Aコープ」の第一号店が早くも5月31日に愛媛県伊予市に「ファミリーマート+Aコープいよ店」として開店する。これは元々「Aコープいよ店」だったものを改装したもので、生産者直売コーナーの設置、JA全農やAコープマーク品などの展開、生鮮食品の品ぞろえ強化、イートインコーナーなどの設置が成されることになる。
要は通常のコンビニの数倍の面積を有する食品系スーパーAコープに、ファミリーマートのノウハウを導入し、「ファミリーマート+Aコープ」という名前の発展型スーパーとして展開するという発想。地域需要の変化とコンビニの多機能性、商品提供能力の幅の広さなどを受け、小売店とコンビニとの連携型店舗の展開が相次いでいるが、ファミリーマートは特にその傾向が強く、多方面にわたる提携を実施している。環境に合わせて形を変えて浸透するその姿は、まさに生物の進化そのものの様相を見ているようでもある。
今件「ファミリーマート+Aコープ」は、大きな面積を有するコンビニ的店舗の展開の可能性に道を開いたことになる。今後切り替わるを見せるAコープがどのような変貌をとげていくことになるのか、注目したいところだ。
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