片側開けるのはアウトだったのか…エスカレーター「みんなで手すりにつかまろう」キャンペーン実施

2014/07/19 09:00


エスカレーター「みんなで手すりにつかまろう」キャンペーン西日本旅客鉄道など鉄道事業者各社や日本エレベーター協会などは2014年7月18日、エスカレーターを安全に利用してもらうための「みんなで手すりにつかまろう」キャンペーンを同年7月22日から8月31日までの予定で行うと発表した。ポスターや広告を掲載し、ポケットティッシュを配布するなどして啓蒙につとめることになる(【発表リリース:エスカレーター「みんなで手すりにつかまろう」キャンペーンの実施について】)。



↑ エスカレーターの手すり利用啓蒙キャンペーンポスターデザイン
↑ エスカレーターの手すり利用啓蒙キャンペーンポスターデザイン

今回展開されるのは、駅や大型商用ビルなどではお馴染みのエスカレーター(自動昇降型階段)の利用に関する啓蒙運動。エスカレーターは階層構造のある建造物ではエレベーターと並び便利な移動施設だが、利用する際にバランスを崩して転倒したり、駆け上がり・駆け下りの際に他の利用客と接触・衝突して相手を転倒させてしまうなどの事案が発生している。また世間一般によく言われている「歩行用にエスカレーターの片側を開ける」習慣は、片側を開けてエスカレーターに乗ることが出来ない利用客(荷物や体格の問題、怪我など多様な事例がある)にとって危険な事故につながる場合もある。そこで今回あらためて、普段から啓蒙している「みんなで手すりにつかまろう」をアピールすることになった。

今回のキャンペーンではポスターを掲出したり、ディスプレイ広告を掲載したり、ポケットティッシュを配布して、注意喚起を行うことになる。ポスターではエスカレーターを利用する人が多種多様な状況で片側が開けられない場合があることを表し、皆が手すりにつかまっている状況を描くと共に、「エスカレーター、なんで歩くとあぶないの?」のコピーを大きく書き記している。そして理由として、

急ぐ人のために片側を空けるシーンを見かけますが、もともとエスカレーターは立ち止まって乗るためのもの。そこを歩くと、つまずいたり、ぶつかったり、思いがけない事故のきっかけとなります。

また、エスカレーターは、大きな荷物や杖を持つ人、手をつなぐ親子、怪我をした人なども利用します。

みんなが安心して使えるように、エスカレーターでは立ち止まり、手すりにつかまりましょう。

と、エスカレーターの本来の使い方を説明している。

エスカレーター利用時において開ける場所が右か左かは地域により、また国内外で異なるという話は良く見聞きする。しかし本来使い方としてはそのどちらも間違いで、開ける開けない以前の問題であり、そもそも論として「エスカレーター上では歩いてはいけない」、だから右脇なり左脇を開ける必要性も無いという話は、はじめて聞いた人も少なくないはず。特に通勤時間帯ではどちらか片方を開けるよう促される場合があるが、やはり大型バッグを持ち運んでいたり、杖を使っている人などが非常に難儀させられるという状況を見聞きした経験のある人は多いはず。

今回のポスター掲示などのキャンペーンを機会に、「エスカレーター上では歩かない」「手すりにつかまり立ち止まって利用する」というルールが、今まで以上に浸透することを願いたいものだ。


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