ローソン、情報端末Loppiで一般用医薬品の注文可能に
2014/07/23 07:30


↑ Loppiと医薬品取り寄せロゴ
ローソンではすでに一部の一般用医薬品(OTC:Over The Counter、カウンター越しに薬を販売するスタイルから名づけられた。元は大衆薬と呼ばれていた。薬局などで販売されており、例えばビタミン剤や胃腸薬、点鼻薬、ドリンク剤、風邪薬などが該当する)の販売を行っている。今回導入される仕組みは、このOTCをLoppiを使って全店舗で取り扱いを始めるというもの。
Loppiの医薬品取り寄せサービスでは、スタート時点で風邪薬、解熱剤、胃腸薬などの常備薬、さらにビタミン剤やドリンク剤などまで合わせ、全部で約280種類が用意される。操作画面の案内に従いタッチパネル上の必要場面をタッチで操作することで、コンビニ内での薬の注文ができることになる。注文した薬は大よそ1日から4日後に、注文した店舗で都合の良い時間に受け取ることができる(代金は先払い。チケット購入などと似た仕組み)。受け取りまでの時間は地域や商品内容によって異なるため、店舗に該当薬が到着した際に、電子メールで注文者に連絡が行われる仕組みが導入されており、そのため申し込み時に電子メールアドレスの登録が必要となる。

↑ Loppiで注文する時の流れ
説明によると今回のLoppiでの薬の注文システムは、自宅でインターネットを利用できない人や、近くに薬局がない人などにとって、とりわけ便利な仕組みとのこと。
OTCは概して「欲しい」と思った時、つまり薬が必要な症状が発しているか発しそうな時に、すぐに購入できるのが最大のメリットで、それゆえに店舗に常備されていることが望ましいのだが、今件の仕組みではそれはかなわない。
それではどのような層に便宜性があるかと考えれば、やはり過疎地域やいわゆる「買い物困難者」対策的なところがある感は強い。あくまでも「医薬品取寄せ」であり「医薬品購入」との表現ではないことも、その理解の助けとなる。備えとしての常備薬の新規購入や買換えをしたいが、近くに薬局が無く、インターネットの利用もおぼつかない立ち位置の人は少なからずいる。そのような人でも身近なコンビニで大きなタッチパネルの案内に従い、薬を注文・購入することができる。購入頻度は高くないかもしれないが、少なくとも購入ができるルートが確保されることの便宜性の高さ、安心感の確保は、利用者のメリットとしては非常に大きい。
有効性、利用頻度についてはまだ未知数だが、幅広い層に向けたコンビニの情報端末の利用方法の一つに違いない。またOTCに限らず、さまざまな分野での応用も可能と考えられるため、今後の展開に大いに注目したいところだ。
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