すき家でも今年も登場牛すき鍋、店舗の手順は効率改善

2014/11/19 06:50


牛すき鍋定食すき家本部は2014年11月18日、同社が運営する牛丼チェーン店すき家において、同年11月27日から鍋メニュー「牛すき鍋定食」の販売を開始すると発表した。価格は734円(税込)。持ち帰りは不可。今年の初旬に発売された「牛すき鍋定食」の改定版となる(【発表リリース:おいしくなって再登場!すき家の「牛すき鍋定食」】)。





↑ 牛すき鍋販売を報じるニュース映像(公式)。
↑ 牛すき鍋販売を報じるニュース映像(公式)。映像中の価格説明部分にはミスがあるので注意が必要。【直接リンクはこちら:すき家で「ワンオペ」中止の一因“牛すき鍋”を復活(14/11/18) 」】

↑ 牛すき鍋
↑ 牛すき鍋

今回発売される「牛すき鍋定食」は、すき家で2014年2月14日から3月末にかけて発売された同名定食の今年度版。牛肉、白菜、玉ねぎ、長ねぎ、豆腐、うどんを甘い味付けの割下で煮込んだ「牛すき鍋」と、たまご、ご飯(並盛)、そしてつぼ漬けで構成されている。前回版では他に「とろーりチーズカレー鍋定食」「野菜たっぷり牛ちり鍋定食」も同時展開されたが、今回は「牛すき鍋定食」のみの発売となる。また冒頭にもある通り、販売価格は税込みで734円となり、昨年度版の580円からは154円の値上げとなる。その分、具材は約3割増量させているとのこと。

昨年版は店舗内における作業工程が煩雑なために従業員の負担が大きくなり、これが就業環境問題を悪化させ、いわゆるワンオペ(ワン・オペレーション。店内を従業員一人で切り盛りすること)による重労働問題が露呈し、すき家における人手不足に拍車がかかり、その後さまざまな環境改善施策の断行につながるきっかけとなった。今年度版では「自分でお肉を焼いてから食べるという『すき焼き』本来の食べ方を再現する」(原文ママ)ため、客自身で牛肉に火を通す方法で提供することになる。この提供方法により、お客側は好きな煮加減で食することが出来、従業員側の負担も軽減される。また上記ポスターにも「十分に火を通してから、お召し上がりください」との表記があり、提供された直後はまだ火が通っていない状態と判断することができる。

上記映像報道など記者会見などの説明によれば、具材の加工を工場であらかじめ行い、肉以外の食材を1食分ずつ袋詰めにし、店舗従業員の負担を軽くするとの話。これにより前年度比で店舗側の作業の9割程度を省くことが出来たとのこと。

同業他社の吉野家では10月29日から「牛すき鍋膳」「牛チゲ鍋膳」が展開中。こちらは定食で並盛が630円(税込)となり、価格では104円の差がつくことになる。「牛すき鍋定食」は昨年発売時には大いにすき家の売上アップに貢献したのは事実ではあるが、今年はいかなる様相を示すことになるのか。その味わいはもちろん、お客自らの調理行程を増やしたことによる「雰囲気を楽しむ提案」と「スピーディーな食を求む需要」のせめぎ合いがいかなる結果をもたらすのか、成果が反映される業績動向、さらには牛丼御三家と呼ばれる牛丼チェーン店3社のうち鍋系定食の全店舗展開がまだなされていない松屋の動きと合わせ、大いに注目したいところだ。


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