日本で声を上げる人が少ない理由とは?「社会運動は怖い」「政治的な意見を持ってはいけない」という根強い考えへの解説コメント

2024/10/16 08:14



連合の「Z世代が考える社会を良くするための社会運動調査」によれば、何らかの社会課題がある若年層(15~29歳)は87.0%に上る一方、社会運動に参加したことがある人は36.8%にとどまり、その具体的な運動内容も、セミナー(25.4%)、SNSでの個人の発信(23.2%)、オンライン署名(18.7%)などとなっています。

他方、参加したくない運動としては集会やデモ、マーチなどがもっとも多く46.8%。また、社会運動に参加したくない理由として「顔や名前が出てしまうことに抵抗がある」「参加するには知識が足りない」「忙しい」「運動自体に怖い、過激などのイメージがある」が。

なお1960年代における学生運動に関しては、内閣府の世論調査によると、支持者は0.9%・共感ありは6.2%にとどまり、困ったことだ51.7%・厳しく取り締まるべきだ26.1%と否定派が多数を占めていることを記しておきます。

活動家の方々がよく口にする「日本人は大人しすぎる」「もっと声を上げて(自分達の)運動に参加すべきだ」との話。社会運動に怖いというイメージ云々の原因を、1960年代の社会運動が成果を見せなかったからと結論付けているけど、実態としてはそうではなく、社会運動そのものを否定的にとらえていたのが実情。現状にしても、「平和的な手段」と表現はされているけれど、社会運動として伝えられているものの大部分は反社的、社会に迷惑をかけるようなものばかり。挙句の果てにそういう行為だと自覚した上で「社会に気づいてもらうためには必要なこと」と正当化する声すら聞かれる。これではねえ。

もう一つ、「わからない」が多いのは社会問題や社会運動に限った話ではなく、そして日本に限った話でもない。自分達の思惑通りに話が進むよう、実情をよじまげ、都合のよい解釈をして話を創作してしまう、その仕草こそ、社会運動が嫌われる一因であるのに、ね。

それに「フェミニズムやジェンダー関連の問題に対し、声を上げる人が増えてきている」とあるけど、その挙げられた声に否定の意を示すのもまた、社会運動に他ならないのですよね。そしてその声が小さいものではないことを現実のものとして、受け入れなければならないと思うのです。「これだから活動家は」と、ね。

いわゆる「学生運動」時代の国民一般の受け取り方
https://garbagenews.net/archives/2280018.html
若者が参加したくない社会運動、トップは集会やデモ、マーチなど(最新)
https://garbagenews.net/archives/2531268.html

スポンサードリンク



▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー