「106万円の壁」ついに見直し案提示 「主婦・主夫」の手取り減少に懸念…社会保険料負担増も 企業の負担割合増やす案も提示への解説コメント

2024/11/19 06:07



「106万円の壁」撤廃は以前から同審議会や「働き方の多様化を踏まえた被用者保険の適用の在り方に関する懇談会」などで重ねて、他の「壁」などともに討議検討されていました。突然降ってわいたものではありません。

元々「106万円の壁」は「月額8.8万円未満の賃金で被用者保険を適用すると、国民年金第1号被保険者(20歳以上60歳未満の自営業者、農業者、学生、無職の人など)より低い負担で、基礎年金だけでなく報酬比例部分の年金も給付されるので、バランスをとるために設定されていたもの。公開資料の試算ですと、最低賃金の引上げで労働時間要件を満たせば賃金要件も自動的に満たすようになってきており、必ずしも「壁」を設ける必要性がなくなってきたとの認識から、撤廃の話が出たようです。

なお同資料では、配偶者がいる女性のパートタイム労働者の21.8%が、「壁」を意識して労働時間の調整をしているとの結果が出ています。

タイトルからだけだと「突然決めたんかい」というツッコミがありそうだけど、実のところ随分と前から検討されていて、それが目立つようになってきたからってのが正解。最低賃金も上がってきているので、それが後押ししたという感じかな。

なお壁を意識した労働時間の調整に関する具体的な数字が確認できたってのは、結構大きな話。「第20回社会保障審議会年金部会」の公開資料を要チェックだ。


第20回社会保障審議会年金部会
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/nenkin_20241115.html

厚生年金加入の収入要件「106万の壁」撤廃の方向で調整 厚労省への解説コメント
https://pn.blog.jp/archives/1084254899.html

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