「奨学金返還の苦悩」 奨学金=借金?返済総額1000万円でかなえた夢への解説コメント

2024/12/19 18:19



日本学生支援機構「奨学金の返還者に関する属性調査」(奨学金返還時期にある利用者対象)によれば、貸与型の奨学金を利用した人に関して、返済義務を知った時期は(本来は受ける時点で説明を受けています)(延滞者/無延滞者、%)

申込手続き前…56.2/89.1
申込手続き中…13.4/6.1
貸与中…5.8/2.0
貸与終了時…3.3/0.2
貸与終了時~返還開始前…3.6/1.3
返還開始~督促前…3.6/0.1
督促後~6.8/0.1
その他・分からない・覚えていない…7.4/1.1

となり、延滞している人はしていない人と比べ、返還義務を知らなかった、あるいは知るタイミングが遅い傾向にあります。

また日本学生支援機構の「学生生活調査」によると、大学学部(昼間部)の55.0%が奨学金を受給。国立大学に限ると、49.6%。その中で、9.8%は給付のみ、5.6%が給付と貸与の併用となっています。

貸与型の奨学金は事実上の低金利による借金。全部給付型にしろとの意見もあるけど、それをやったら奨学金事業をしているところは立ち行かなくなる。「それなら、貸与型の奨学金は『学費ローン』とでも改名すればよいのかな」と言われたら、どうなるのだろう。

本記事のコメントの中には「奨学金が必要なポジにあり、しかも給付型を受けられないのなら、無理して大学に行かなくてもよいのでは」との意見もあった。教育を受ける権利を考えるとどうかな、というのもあるし、大学に行くこと自体が目的化している向きもある。企業団体の中には、大学を企業向けの訓練センターとしか見ていないところもある。色々と難しいお話には違いない。


奨学金の返還者に関する属性調査
https://www.jasso.go.jp/statistics/shogakukin_henkan_zokusei/index.html

スポンサードリンク



▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー