令和の米騒動、価格高騰の裏で 「値上がりではない」と農家の悲鳴への解説コメント

2024/12/23 18:07



農水省の資料によれば元々資源高により米の生産コストも急上昇しており、特に光熱動力費や肥料代が重圧となっています。この状況を受けて、令和6年米では「概算金」(JAが米を出荷した農家に払う前払い金。米の市場価格の基軸となる)を30%~50%引き上げており、これが米の市場価格の値上がりの一因となっています。要はコスト高に応じた、正当な値上げでしかありません。

一方で、相対取引価格(集荷業者と卸売業者との間で取引する時の価格)の上がり分を見るに、集荷業者で米不足への備えとしての米の確保が生じ、それが値上がりをけん引している可能性があります。実際、先日江藤農水大臣も、昨今の市場における大幅な値上がりの背景の1つには、集荷業者の間で新米の確保に向けた競争が過熱していることがあるとの見方を示しています。業者間の取り合いが価格上昇の一因になっているとするものです。

つまり昨今の米の市場価格の高騰は、1つがコスト高に対応した正当な値上げによるもの、もう1つはJA以外のルート(別集荷業者や卸売業者、さらには飲食店が直接)による買い付けで競争原理が働き高値がついてしまい、それが市場に出回った分は高くついた…という構図な次第。江藤農水大臣の言の通り。農家の方々を叩くのはお門違い、と。

そもそもタイトルが間違ってて、値上がりそのものはしてるのよね。そうではなく、暴利とか荒稼ぎではなくて、コストに見合うだけの正当な価格の引き上げ、しかもまだこれでも足りないというレベル。一方で、その引き上げ幅以上に市場価格が高騰してるのは、集荷業者が高値で奪い合いをしてて、競争原理が働いて値が付いた分は高く売られているという次第。


新米の価格「1.5倍」──高止まりナゼ?戻る? 「JAより1万円高く」…取り合いに 正しい保存方法は
https://news.yahoo.co.jp/articles/5e407200a0731e7808cb487e129a9c662cd80c1c?page=2

米の相対取引価格・数量、契約・販売状況、民間在庫の推移等
https://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/soukatu/aitaikakaku.html

スポンサードリンク



▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー