厚労省「損得ではない」年金制度への理解広がるかへの解説コメント

2025/03/26 08:00



自分が支払った年金保険料の総額以上が受け取れるわけではない(保険料の積み立てではない)との観点では損得の点で損をする可能性はありますが、元々日本の公的年金は「年金保険料を払うことで将来年金を受け取る資格を得る」ことができ、「年金給付金は現役世代の手取りの数割(所得代替率、現在では6割台)を補完する」サポートを受けられる火災保険的な役割のものでしかありません(賦課方式、世代間扶養)。「公的年金はそれ単独で老後の生活を支えられるだけの額が支給される」「自分が支払った年金保険料が積み立てられて老後に支払われる」と読める記事や解説が多々あるため、誤解が浸透しているのでしょう。

公的年金では老後に給付金を受け取れる老齢年金に加え、遺族年金や障害年金などの制度も適用されます。また、積立式ではなく賦課方式は、ほとんどの国の公的年金制度で取り入れられています。積立式はシンガポールなど一部の国のみです。

賦課方式だということの周知が足りない…というか誤解を招く報が多すぎるってのと、在職老齢年金制度にかかわる創作記事のように、恩恵を受けている側のフンダラ話が定期的に出回ってるのがネックなんだろうなあ、と。


国民年金機構「主要各国の年金制度の概要」
https://www.nenkin.go.jp/service/shaho-kyotei/kunibetsu/gaiyo.html

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